角田は7月25日から始まるベルギーGPで逆襲を狙う(C)Getty Images レッドブルの角田裕毅の去就について、ホ…

角田は7月25日から始まるベルギーGPで逆襲を狙う(C)Getty Images
レッドブルの角田裕毅の去就について、ホンダ・レーシングの渡辺康治社長より興味深いコメントが発せられた。F1第12戦イギリスGP終了時点で渡辺社長は角田の去就に対し、「今季いっぱいはレッドブルで走る」と明言したという。
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角田は今季第2戦中国GP終了後、成績不振のリアム・ローソンに替わりレーシング・ ブルズから緊急昇格でレッドブル入りを果たしたが、その後は入賞3度、7ポイント獲得にとどまるなど満足な結果を残せずに前半戦を終えた。すでに角田がローソンと同様、シート喪失の可能性が常に囁かれる状況に追い込まれている中で、長く支援を受けるホンダの渡辺社長の発言がフォーカスされ、海外でも大きく報じられることに。
イタリアモータースポーツサイト『Rossomotori.it』が7月18日、渡辺社長が以下のように述べたコメントを掲載している。
「サマーブレイク中に角田を交代させるような話し合いは一切なかった。そういった噂があることは知っているが、シルバーストンでチームに確認した上で、ここで明言しておきたい。角田はシーズン終了までレッドブルで走る」
他にも、「今年3月のレッドブルとの話し合いの中で、角田の移籍について決めた際、“成績が多少物足りないからといってすぐに交代の議論をするのではなく、長期的な視点を持つ”という方針で一致した」として、角田の昇格時にチーム首脳と取り決めていた方針を明かしたことが綴られている。
シーズン途中での解雇の可能性を否定する言葉以外では、角田とレッドブルの2026年の契約延長の見込みについても渡辺社長が言及したとして、「後半戦で要求される結果を残せた場合」などと述べたという。だが、これについては『Rossomotori.it』では、「現在のチームやマシンの状態を踏まえると、その目標はほとんど夢物語に近い」と断じている。
また同メディアは、「4度の世界王者であるチームメイトとツノダを比較することには、もはやあまり意味がない。両者の実力差は明らかにかけ離れているからだ」と論じ、角田とマックス・フェルスタッペンとのスキルやリザルトの違いを強調。
その一方では、今季2レースでチームを去ったローソンとともに、角田がセカンドドライバーとして苦しい立場にあると評しながらも、「過去4年で全てのチームメイトに競り勝ち、リーダーとしての資質を証明してきたツノダは、今後もその資質が試される立場にある」として、残りのレースでの奮起にも期待を寄せている。
渡辺社長の言葉の通り角田は今季いっぱい、レッドブルのシートが確約されているのであれば、あとは結果を残すのみ。夏場を迎えても低調なパフォーマンスが続くものの、ベルギーGPからの12レースで、どれだけ巻き返すことができるか。まさにF1キャリアを懸けた戦いに臨むことになる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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