5月23日から有明コロシアム・有明テニスの森公園コートで開催される「BNPパリバ ワールドチームカップ 車いすテニス世界国別選手権」の応援プロジェクトとして9、10日の2日間は、開催地・東京都江東区の小学校2校で「障がい者アスリート交流…

 5月23日から有明コロシアム・有明テニスの森公園コートで開催される「BNPパリバ ワールドチームカップ 車いすテニス世界国別選手権」の応援プロジェクトとして9、10日の2日間は、開催地・東京都江東区の小学校2校で「障がい者アスリート交流キャラバン」が開催された。

 このプロジェクトは、子供たちと選手との交流、そして競技体験を実施し、障がい者スポーツの魅力を伝えることが目的となっている。

 2日目の10日は、車いすテニス日本代表の中澤吉裕監督、齋田悟司選手、眞田卓選手、二條実穂選手、鈴木康平選手が、江東区立第二辰巳小学校を訪れ、同校の5年生と交流を深めた。

 イベント冒頭に、中澤監督が車いすの操作説明と準備体操を行い、その後、選手たちがデモンストレーションを披露した。子供たちは、選手のチェアワークと巧みなラケットさばきに目を奪われ、ときに「スマッシュ!」と声を上げてリクエストをする場面も。斎田選手と中澤監督が、その要望に応えてスマッシュを打つと、子供たちは大きな歓声を上げた。

左から鈴木、二條、眞田、齋田選手、中澤吉裕監督

 続いて、実際に子供たちが車いすに乗り、テニスを体験。「ラケットを持ちながら車いすを操作するのは難しかった」と感想を述べるなど、選手たちが車いすの操作習得にどれだけ努めてきたのかを改めて実感したようだった。

車いすテニスを体験する子供たち

 斎田選手は「車いすテニスが、観て楽しめるスポーツだと理解してくれてよかった」と語り、二條選手も「最初は緊張していたようだが、だんだん笑顔になってうれしかった。“試合で頑張ってね”という声もかけてくれ、ワールドチームカップに向けて力になった」と、感慨深げに話した。

子供たちと交流を深める斎田選手(奥)と鈴木選手(手前)

 イベント後、中澤監督は「このような機会を通して、パラリンピック選手がオリンピックに出場する選手と同じように、(子供たちと)触れ合う機会が増えることが大事」と、その重要性を語った。

 ワールドチームカップ開幕まで2週間を切った。 「優勝して、応援に来てくれるみなさんと喜びを分かち合いたい」と、気持ちを込めて言った斎田選手のように、日本代表チームのムードはさらに高まっている。

江東区第二辰巳小学校の子供たちと記念撮影

(Tennis Magazine/テニスマガジン)