女子62キロ級が行われ、昨夏のパリ五輪金メダルの元木咲良(23)=育英大助手=が、同五輪68キロ級銅メダルの尾崎野乃香…
女子62キロ級が行われ、昨夏のパリ五輪金メダルの元木咲良(23)=育英大助手=が、同五輪68キロ級銅メダルの尾崎野乃香(22)=慶大=に決勝とプレーオフで2連勝し、世界選手権(9月、ザグレブ)代表に決まった。
五輪女王の勝負強さを発揮した。元木は、適性階級に戻した尾崎と激突。決勝を制して迎えた代表決定プレーオフでは、残り30秒で2点を奪われて3-5と劣勢だった。
「毎日頑張って練習している。最後は取りにいける」。焦りはなかった。再開してすぐにタックルで相手の左足を取ると、こん身の力でテークダウンを奪った。残り0秒17で劇的な逆転勝利。「最後に力を出し切ったのが時間内になってくれてよかった」。充実の汗が頰を伝った。
五輪は制したが、過去2回出場した世界選手権は優勝を逃している。朝のアラームは世界選手権のウイニングランの時に流れる曲に設定し、これまで毎朝悔しさを思い出してきた。「聞くたびに不快な気持ちになる。今年こそは狙いたい」。初優勝で最悪な曲を最高なものに変えてみせる。