◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日(19日)◇フィールズランチ イースト (テキサス州)◇6…

渋野日向子は初日「74」

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日(19日)◇フィールズランチ イースト (テキサス州)◇6604yd(パー72)

イーブンパーで折り返した渋野日向子にとって、試される後半9ホールになった。獲りたいパー5の1番で、左から下りのスピードを警戒したバーディパットがショート。悔しそうに首を振った後、1.5mがカップに蹴られた。「やっぱり、1番のボギーがすごいもったいなかった」と唇をかむ。

「広い心で、あきらめない」――。タフなメジャーセッティングで心掛けるのはミスを引きずらず、気持ちを切り替えることだと繰り返してきた。できているつもりでも、息つく暇もなくピンチが訪れるのが大舞台の難しさ。1Wショットを左バンカーに入れたパー5の3番でも3打目をグリーン右に外し、パターで下って上って、再び下る寄せがショート。5mがカップのふちをクルッと回って消えたナイスセーブを見せた。

午後8時半を回る頃にホールアウト

夕方を過ぎても残る暑さと、全体のスローなプレー進行も相まって消耗度は桁違い。その中で最難関の6番から2連続ボギーが出た。奥にこぼれた6番のアプローチは難しいシチュエーションでも「まだピンまで転がせる幅があった」。313ydと短いパー4の7番はティショットを警戒していた右ラフに入れた。しっかり飛ばせた時に左手前のバンカーにつかまることを警戒した結果のミスだった。

冷静さを欠きそうになったところで、ティイングエリアが2組待ちだった8番(パー3)が「いい休憩時間だった」と振り返る。手前の深いバンカーに入れたショットからのパーセーブ。「自分でピンチを迎えてるけど、なんですかね、割り切れてたかな」。心を落ち着かせるインターバルになった。

ショットに少しずつまとまりも

最終9番(パー5)は残り224ydから5Wで2オンに成功し、2パットのバーディ。アンダーパーが15人しかいなかった初日を2オーバー「74」で回り、40位で終えた。視覚的に速そうに見えるパッティングがオンラインでショートする場面もあり、もどかしさを隠さないが、ショットの状態は悪くないという。

40位からもっと上へ

きたねーゴルフ」と言いながら今季最高7位に入った3週前の「全米女子オープン」と比べて、「まだキュッとなってる」と表現。しっかりつかまったボールが出る場面が確かにあり、少しずつまとまってきた感もある。「もうちょっと上で終えて、週末に行けるように」。午後8時半を回っていたホールアウトを前向きに締めくくった。(テキサス州フリスコ/亀山泰宏)