■3位・仙台が首位・千葉と激突!!【J2リーグ第16節 5月17日 14時03分キックオフ 千葉 0ー0 仙台 フクダ電子アリーナ】 どちらも勝利を追い求めた一戦は、勝点1を分け合うものとなった。 J2リーグ第16節が5月17、18日に行な…
■3位・仙台が首位・千葉と激突!!
【J2リーグ第16節 5月17日 14時03分キックオフ 千葉 0ー0 仙台 フクダ電子アリーナ】
どちらも勝利を追い求めた一戦は、勝点1を分け合うものとなった。
J2リーグ第16節が5月17、18日に行なわれ、17日、首位のジェフユナイテッド千葉と3位のベガルタ仙台が激突した。千葉は勝点35で、仙台は勝点28である。シーズン折り返しが近づくなかで、J1自動昇格を左右する6ポイントマッチの位置づけだ。
千葉は5月6日の14節で、この時点で3位のRB大宮アルディージャに1対2で敗れた。7試合ぶりのシーズン2敗目を喫したが、前節は2試合連続の上位対決となったFC今治とのアウェイゲームを、1対0でしぶとく制している。
一方の仙台は、8戦負けなしで迎えた前節のRB大宮との上位対決で、0対3の完敗を喫した。森山佳郎監督は「本当に不甲斐ないっていうか、僕たちが大事にしているベースの部分で相手に完全に上回られた」と、悔しさをあらわにした。
この試合を迎えるにあたって、それぞれにストーリーがある。さらに加えて、1位と3位の直接対決だ。熱量が上がらないはずがない。序盤から自分たちの良さを発揮しつつ、相手の良さも潰していく攻防が繰り広げられる。
最初に得点機を作り出したのは千葉だった。11分、仙台のゴールキックを敵陣でカットしたのをきっかけに、MF品田愛斗がペナルティエリア内右から右ポスト直撃のシュートを浴びせた。
■自陣からのビルドアップで仙台が決定機を生み出す
仙台からすれば、自陣からのビルドアップがピンチを招いた場面である。リスクヘッジに敏感になってもおかしくないが、その後もゴールキックを蹴らずに自陣からの前進にトライしていく。
14分だった。ゴールキックからDFラインでボールを動かすと、右CB井上詩音がひとり剥がして持ち出し、センターサークル付近へ下がっていたFW荒木駿太へ斜めのタテパスを通す。
ここからの展開が見事だった。荒木がワンタッチではたくと、そのパスを受けたボランチ鎌田大夢もワンタッチで左前のMFオナイウ情滋へつなぐ。オナイウもワンタッチで左SB奥山政幸へ落とす。千葉の守備陣の対応より明らか早く、ボールが動いていった。
ペナルティエリア左角付近でオナイウが奥山からリターンパスを受け、右ポスト際へクロスを供給する。ここへFWエロンが走り込んでいたのだが、至近距離からのヘディングシュートは千葉GKホセ・スアレスにブロックされたのだった。
この日の仙台は、FWエロンが7節以来9試合ぶりに先発出場していた。176センチながら重量感のあるこのブラジル人FWは、ラフなボールでも相手DFと競り合いながら収めることができる。
千葉が前線から規制をかけてきたらエロンへ縦パスを入れる選択肢もあるなかで、仙台は自陣から前進する方法を選び、決定機まで持っていった。惜しくも得点には結びつかなかったものの、こうしたプレーの再現性を高めていけば、ゴールへつなげることができる。課題となっている得点力も、上向いていくはずだ。