NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25ディビジョン1 第13節(交流戦)2025年3月30日(日)13:00 大和ハウス プレミストドーム (北海道)東芝ブレイブルーパス東京 vs 三重ホ…

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2025年3月30日(日)13:00 大和ハウス プレミストドーム (北海道)
東芝ブレイブルーパス東京 vs 三重ホンダヒート

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)


「週の初めから試合までのプロセスをこなし、感情に流されることなく、最後まで遂行し続けること」が大事だと、三重ホンダヒートのトム・バンクス選手

「幸運にも花粉症はもっていません。奥さんは少し苦しんでいますけど(笑)」

春の風が吹く練習場で、三重ホンダヒート(以下、三重H)のトム・バンクスはこう答えた。故郷のオーストラリアも花粉症の患者が多い国だが、彼にその悩みはないようだ。

三重Hは前節の浦安D-Rocks(以下、浦安DR)戦で31対39と敗北。フランコ・モスタートにレッドカードが提示されたあと、立て続けにトライを許した結果、チームの脆さが露呈する形となった。

その試合で、バンクスはけがから復帰し、先発出場から80分間を戦い抜いた。リハビリの期間を振り返り、彼は次のように語る。

「負傷したときはイライラするもの。ただ、そのあとはすぐに切り替えて、治療ややるべきことに取り組みました。復帰できたことはうれしいです」

一方で、戦列に戻れた喜びとは裏腹に、チームの現状には複雑な思いを抱いている様子だった。

「いまの状態はうまくいっていません。スタンドで仲間の敗北を見るのはとても辛いですが、それを復帰するためのモチベーションに変えて頑張ってきました」

守備の乱れや不安定なプレーが続く中、浦安DR戦後のキアラン・クローリー ヘッドコーチはバンクスの復帰について「彼が経験をもたらしてくれる」と期待するコメントを残した。

その経験とは何を意味するのか。バンクスは以下のように説明する。「ゲームマネジメントの部分だと思います。パブロ・マテーラやフランコ・モスタートも経験がある選手なので、同じように期待が寄せられているはずです」。

さらに、いまの三重Hに必要なのは何かと訊ねると、彼は力強く答えた。

「一貫性です。週の初めから試合までのプロセスをこなし、感情に流されることなく、最後まで遂行し続けること。それが『勝者のメンタリティー』です」

3連敗という厳しい流れを断ち切るため、今節のビジターゲームは極めて重要な一戦となる。相手は東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)で、会場は北海道の大和ハウス プレミストドームだ。

「ニセコに行ったことはありますが、札幌は初めてです。ドームでのプレーは、雨や風の影響がないという点でも楽しみですね」とバンクスは話す。

「最も重要なのは毎週少しずつ改善すること。プロセスを80分やり続けることに集中します」

今週末こそバンクスが描く「一貫性」を発揮することができるだろうか。札幌で行われるBL東京対三重Hの試合は、3月30日13時にキックオフされる。

(籠信明)