角田はこのチャンスを活かせるか(C)Getty Images 新シーズン序盤、2人のF1パイロットに転機が訪れた。 角田裕毅のレッドブル昇格が正式決定した。第3戦日本GPより、現役王者であるマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてシー…

角田はこのチャンスを活かせるか(C)Getty Images

 新シーズン序盤、2人のF1パイロットに転機が訪れた。

 角田裕毅のレッドブル昇格が正式決定した。第3戦日本GPより、現役王者であるマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてシーズンを戦っていくことになる。そして、レッドブルで2レースを終えたリアム・ローソンは成績不振により角田と入れ替わる形でレーシングブルズに降格となった。

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 3月27日にレッドブルチームから発表されたこの決定について、すでに各国メディアで大きな反響が上がっている。新たにトップチーム加入となった角田、わずか2戦で古巣に戻るローソン、それぞれの未来にとって大きな変化であるからこそ、賛否の声が現在も鳴り止まない。

 英放送局『BBC』も27日、公式サイト上でこのトピックを扱っており、両ドライバーの今後について言及している。

「レッドブルは若手ドライバーの起用に関して非常に厳しいことで知られているが、わずか2戦でローソンを降格させるのは異例の決定だ」

 同メディアは今回の交代をその様に評する一方で、角田にとってチャンスであると捉え、「この昇格はF1キャリアを延長する絶好の機会となる」と指摘する。その理由として、「現在、ホンダは2026年からアストンマーティンと提携することが決まっており、ツノダがそのチームに移籍する可能性は低い。そのため、今回の昇格でレッドブルのチーム首脳陣に自身の価値を示し、将来的にシートを維持する道を切り開くことができる」と説明。

 また、クリスチャン・ホーナー代表による、「RB21には多くの課題があることを認識しており、その開発を進めるうえでツノダの経験が非常に重要になる」と語ったコメントも掲載。首脳陣からはコース上のパフォーマンスのみならず、マシン熟成への貢献も求められている実情も伝えている。

 そして、初のフル参戦シーズンでいきなり厳しい現実を突きつけられたローソンに対しては、「今回の降格を糧にしてキャリアを再構築することが重要だ」と主張。その上で過去、レッドブルに所属し現在も他チームからグランプリに参戦中のピエール・ガスリーやアレックス・アルボンの名前を挙げ、「これまでにもレッドブルからの降格となったドライバーが成功を収めた例はある」と訴えている。

 当然、歴史を振り返るまでもなく、レッドブルのセカンドシートに乗る角田にとっても決して希望ばかりではない。今回の交代劇がそれぞれのレース人生にどんな影響を及ぼすのか。やはり、角田、ローソンの今後のリザルトにより、その答えは示されることになるのではないだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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