◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 初日(27日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)爆発力を秘める勝みなみとはいえ、7アンダー「65」のホールアウトを誰が予想で…

勝みなみが「65」で3位発進

◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 初日(27日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)

爆発力を秘める勝みなみとはいえ、7アンダー「65」のホールアウトを誰が予想できたことか。本人も「『ヤバいなあ…』『きょう大丈夫かな』って思ってたんです、ホントに…」と明かす。なにせ7番(パー5)終了時点で2オーバー。どんどんスコアが伸びる午前組の展開から取り残される寸前だった。

痛恨であるはずのパー5のボギーが、むしろ切り替えるスイッチになったという。3Wのティショットは当たりが薄く、セカンドで奥まで運ぶことを断念。しかし、刻んだ後の3打目でボールにたっぷりと泥がついており、大きく左に飛んでスコアを落とした形だった。「いろいろ考えながらゴルフをしてたんですけど、もう“考えるの、やーめた”って」。ツキにも見放され、いい意味で開き直ったことで流れが一変した。

8番で6m、9番もミスショットから残った10mを沈める2連続バーディでイーブンに戻すと、折り返してからも止まらない。10番(パー3)、11番も獲り、12番は220ydから5Wで2オンしてイーグルを奪取。少し引っ掛け気味だったパッティングも、グリーンの目を意識することで中盤からライン読みがさえていったという。

今季出場した試合でトップ15を外していない

最終18番もピンそば50㎝に絡め、上がり3連続バーディ。後半インは1イーグル5バーディでハーフ「29」と劇的なカムバックだった。「『30』はあったんですけど、『29』は初めてでビックリ。すごくうれしい」と笑顔がはじける。

伸ばし合いに食らいつき、首位と2打差の7アンダー3位につけた。「最初のゴルフから、ここまで盛り返せるとは思わなかった。ゴルフは少しずつ良くなってきているし、切り替える力、粘りのゴルフもしっかりできているのかな」と語った手応えは、シーズンの成績も証明している。

ここまで米ツアー2試合に加えて前週の国内ツアー、台湾女子ツアーにも参戦し、いずれもトップ15を外していない。このまま優勝争いに加わり、米3年目の進化を示す。(アリゾナ州チャンドラー/亀山泰宏)