プロ野球の千葉ロッテマリーンズの新しい2軍本拠地の移転先候補に千葉県君津市が決まったことを受け、石井宏子市長は26日、臨時記者会見を開き、「市のシンボルとして、誘致をきっかけに『オール君津』で新たなまちづくりを進めたい」と話した。今後、公…
プロ野球の千葉ロッテマリーンズの新しい2軍本拠地の移転先候補に千葉県君津市が決まったことを受け、石井宏子市長は26日、臨時記者会見を開き、「市のシンボルとして、誘致をきっかけに『オール君津』で新たなまちづくりを進めたい」と話した。今後、公設民営化のあり方などをめぐって球団側と協議が始まる。
球団は、現在の2軍本拠地のロッテ浦和球場(さいたま市)や選手寮が手狭になっているとして昨年2月、移転先の公募を開始。公募条件には、1軍、2軍間の選手の入れ替えを考慮し、1軍本拠地のZOZOマリンスタジアム(千葉市)から車で1時間程度以内が望ましい▽一体利用可能な敷地で面積は約11㌶▽20年以上継続して利用可能で、2028年1月から利用可能などがあった。
石井市長はこの日の会見で、移転場所などは明らかにしなかった。だが、2軍のイースタン・リーグの公式戦では1試合で数千人の観客が集まることもあるため、移転先ではスタンドのある球場の新設や、練習用も含めた2、3面の球場、屋内練習場、選手寮などが必要になってくる。
球団側は公設民営化を求めるとみられ、市がこれらを建設・整備し、その費用を賃借料で補う形が基本になると予想される。
君津市は、日本製鉄東日本製鉄所君津地区の企業城下町で、今年度は地方交付税を受け取らない不交付団体になるなど、財政は安定しているが、集客力のある施設や観光地は乏しい。
2軍のイースタン・リーグとはいえ、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの2軍の本拠地である鎌ケ谷スタジアム(鎌ケ谷市)の24年シーズンでみると、主催60試合で8万7573人、1試合平均で約1200人が集客できるのは、市にとっては魅力的だ。
今回の公募には31自治体から応募があった。石井市長は「熱意が伝わったのが一番と考えているが、1軍本拠地や羽田空港へのアクセスが良かったことも大きな要因」とし、「経済効果も大きいが、選手との交流から市民の健康増進などにもつなげていきたい」と述べた。(堤恭太)