◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 事前(26日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)渋野日向子が今週から2試合、田渕大賀(たぶち・たいが)キャディをスポットで起…

渋野日向子は国内ツアーでトップ10入りして4週ぶりの主戦場へ

◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 事前(26日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)

渋野日向子が今週から2試合、田渕大賀(たぶち・たいが)キャディをスポットで起用する。岡山・作陽高(現作陽学園高)ゴルフ部の田渕潔監督の一人息子で、母校の先輩にも当たる。高校卒業後に米国の大学へ進んだ田渕さんとは、渋野も高校時代に面識があった。

田渕大賀キャディ(左)の父は高校時代の恩師

2週間のタッグについて、「(背筋が)ピッとはなりますね。すごく新鮮な感じで楽しみ」と笑顔で話す。田渕さんは、これまで高校の後輩である男子プロの久常涼や昨年8月のPGAツアー「フェデックスセントジュード選手権」では松山英樹をサポート。「パリ五輪」後の英国ロンドンで窃盗被害にあった早藤将太キャディのピンチヒッターとして、通算10勝目のバッグを担いだ経験もある。

渋野はもともとラウンド中のジャッジについての相談は最小限で、参考意見を求める時も自分の中で答えを決めているケースがほとんど。練習ラウンドのやり取りから、自身のスタイルを尊重してくれそうな距離感で接してくれているという。

粘り強く戦いたい

前週の国内ツアー「Vポイント×SMBC レディス」で6位に入り、4週ぶりとなる主戦場へ戻ってきた。後続に9打差の通算13アンダーと突き抜けて優勝した吉田優利を含めても、アンダーパーで大会を終えたのが9人だけの試合で気付きもあった。重視するパーオン率が3日間で62.96%(34/54)と不満の残る数字でも、「我慢大会だって分かっているから、(ミスを)受け入れやすいのかもしれない」。連続ボギーも、2日目にはダブルボギー発進もあった中で集中力をキープしてスコアメークできていた。

今週のコースはラフがほぼない

昨年トップ10入りしたメジャーでの2試合は、いずれも優勝が1桁アンダーの超ハードセッティング。難コースで発揮する理想的なメンタリティを、伸ばし合いの展開でも体現していきたい。「(メンタルコントロールは)ゴルファーにとって永遠の課題かもしれないけど、それをできる人が上の方にいるんだろうなって」

58度のウェッジ。シーズン初戦で使ったモデルでは削っていたヒール形状などが異なる

粘り強いプレーに必須となるアプローチは、アジアシリーズ後にウェッジをタイトリスト ボーケイSM10にスイッチした。シーズン初戦の2月「ファウンダーズカップ」でも使ったモデルだが、58度のバウンス形状はまるで別物。「(地面に)ペタッてついてほしい」とのイメージから試行錯誤しており、上げるアプローチの苦手克服を意図したものだ。自らの内面、技術に向き合い、「まず4日間やりたい」と誓った。(アリゾナ州チャンドラー/亀山泰宏)