「選抜高校野球・準々決勝、浦和実-聖光学院」(26日、甲子園球場) 浦和実がタイブレークの延長十回に一挙8得点の猛攻。勝機を呼び込んだのはエース・石戸の快投だ。 3点リードの六回、まさかの同点3ランで試合を振り出しに戻された。直後の七回、…

 「選抜高校野球・準々決勝、浦和実-聖光学院」(26日、甲子園球場)

 浦和実がタイブレークの延長十回に一挙8得点の猛攻。勝機を呼び込んだのはエース・石戸の快投だ。

 3点リードの六回、まさかの同点3ランで試合を振り出しに戻された。直後の七回、ベンチはエースを投入。いきなり四球で先頭を歩かせるも、淡々としたピッチングはぶれなかった。後続をキッチリ仕留めてスコアボードにゼロを並べて延長に持ち込んだ。

 すると十回、先頭の工藤が鮮やかに3バントを三塁線に転がし内野安打に。これで勢いが生まれた。橋口の中前適時打で勝ち越すと、続く深谷が走者一掃の3点二塁打。犠打を挟んで6連打の猛攻となり、一挙8得点。エースも「楽になった」と表情を緩めた。

 十回裏を無失点で締め、1回戦から計18イニングを無失点。「嬉しい気持ちでいっぱい。いつでもいけるように準備していた」と語り、無失点記録には「あまり意識していません」と冷静さを崩さなかった。「変化球も織り交ぜて結果的に打者のタイミングが合わないのかなと思います」と石戸。辻川監督が「本当に頼もしい」と評したエースが、快進撃の立役者だ。