「選抜高校野球・準々決勝、浦和実12-4聖光学院」(26日、甲子園球場) 浦和実が延長タイブレークの激闘を制し、初出場で4強進出。2014年・豊川以来、11年ぶりの快進撃となった。 三回に集中打で3点を先制した浦和実。甲子園常連の聖光学院…
「選抜高校野球・準々決勝、浦和実12-4聖光学院」(26日、甲子園球場)
浦和実が延長タイブレークの激闘を制し、初出場で4強進出。2014年・豊川以来、11年ぶりの快進撃となった。
三回に集中打で3点を先制した浦和実。甲子園常連の聖光学院に対し、中盤までゲームを優位に進めた。しかし3点リードの六回、好投していた先発・駒木根が2死一、二塁から左翼ポール際へ同点3ランを被弾。一気に流れが相手へ傾いてしまった。
七回から登板した今大会無失点のエース・石戸は勢いづく相手打線を止め、ゲームはタイブレークの延長戦へ。延長十回に工藤の3バントが内野安打となり満塁と好機を広げると、橋口が中前適時打を放って勝ち越し。さらに深谷の走者一掃となる3点二塁打で一気にリードを広げた。犠打を挟み計6連打の猛攻などで一挙8得点のビッグイニングだ。これはタイブレーク導入後、春夏の甲子園では最多得点となった。
辻川監督は「もうすごいことになりました。こういう試合ができると思わなかった。自分の采配ミスを選手が消してくれた」と語り、「いいバントを決めてくれて。橋口が打ってくれて、深谷が打ってくれて。本当にすごいと思います」と興奮気味に語った。
その裏、石戸が無失点でゲームを締め、この日も4回無失点。甲子園で計18イニング無失点となった。「うれしい気持ちでいっぱい。いつでもいけるように準備していた」と左腕は振り返り、指揮官は「本当に頼もしい。自信を持って投げている」と目を細める。
1回戦で滋賀学園、2回戦で東海大札幌と強豪を撃破し、甲子園常連校の聖光学院も破った浦和実。今大会のダークホースとして唯一、甲子園優勝経験がない中での4強入り。春の甲子園に旋風が吹き荒れている。
休養日を1日挟んで、準決勝は28日に行われる。4強に横浜、健大高崎、浦和実の関東勢3校が入るのは第64回大会以来、33年ぶりとなった。