大相撲夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議が26日、大阪市内で開かれ、宮城改め宮乃風(中村)、三田(二子山)、夢道鵬(大嶽)の新十両昇進が日本相撲協会から発表された。 夢道鵬は元横綱大鵬を祖父、元関脇貴闘力を父、関脇王…

 大相撲夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議が26日、大阪市内で開かれ、宮城改め宮乃風(中村)、三田(二子山)、夢道鵬(大嶽)の新十両昇進が日本相撲協会から発表された。

 夢道鵬は元横綱大鵬を祖父、元関脇貴闘力を父、関脇王鵬を兄に持つ。春場所は西幕下3枚目で4勝3敗。「幼少期から関取になるのが夢だった。我慢してたからこうやって昇進できたと思う。これからも苦しいことから逃げずにやっていきたい」と夢を成就させた。

 会見では祖父への思いを明かした。

 重圧については「祖父とか兄のことで注目していただけた。プレッシャーを入った時からかけていただいていたので、いざ上がるって時にそこまでは緊張しなかった」と語った。王鵬からは春場所で黒星スタートの際に助言を受けた。「さばきにいってるって言われて。おまえの相撲じゃないだろ、前に出て手を伸ばして、と言われて。そこから自分でも変わったのかなと思います」と感謝を口にした。

 通算32回の幕内優勝を誇る祖父は、11歳だった13年1月に72歳で死去。「偉大な人ではあるけど、家の中では優しい、普通の祖父だった。そんな祖父に顔向けできないような生き方はしたくないと、悪いことをせずにやってきた」と語った。「怒られた記憶はない。周りの人の反応見て、すごい人なんだなって」と振り返った。

 入門後は「雲の上の存在で、想像もできないような結果を残している人。あらためてとんでもない人だと思う」と偉大さが身に染みた。場所前には祖父の墓前で「今場所決めるつもりで頑張ります」と誓ったという。

 王鵬に対しては「幼少期から兄を追いかけていたら、いつも間にか十両に上がった。これからも追いかけたい」と語っていた。