<第97回選抜高校野球大会:横浜5-1西日本短大付>◇26日◇準々決勝◇甲子園 優勝候補筆頭の横浜(神奈川)が、鮮やかな逆転勝利で西日本短大付(福岡)を破って、優勝した2006年以来、19年ぶりのベスト4入りを決めた。0対1で迎えた5回に江…

<第97回選抜高校野球大会:横浜5-1西日本短大付>◇26日◇準々決勝◇甲子園

 優勝候補筆頭の横浜(神奈川)が、鮮やかな逆転勝利で西日本短大付(福岡)を破って、優勝した2006年以来、19年ぶりのベスト4入りを決めた。0対1で迎えた5回に江坂 佳史外野手(2年)の適時打で同点とすると、続く6回には犠打を挟む4連打で3得点。集中打で試合をひっくり返し、昨年秋からの公式戦連勝を18に伸ばした。

 6回の逆転劇では、3番のプロ注目スラッガー、阿部 葉太外野手(3年)が、技ありの左前への流し打ち適時打も飛び出した。「うまく対応できたのでよかった。打順が変わって、自分が塁に出るというところから、自分がランナーを返すという思いがある。監督さんの起用も含め自分の成長に繋がっています」と、打順が1番から3番に代わってからの役割も肝に銘じている。

 投手陣も先発のプロ注目2年生右腕・織田 翔希投手(2年)が5回1失点と試合をつくると、6回からは背番号1の左腕エース・奥村 頼人投手(3年)が登板。6回の三者連続三振を含め、4回をパーフェクトに抑えて、強力打線を誇る西日本短大付に反撃の糸口すら与えなかった。

 村田監督は「選手たちが頑張ってくれました。諸先輩方の伝統と歴史、その積み重ねがこのような結果に繋がった。なんとか我慢しながらうちのリズムに持っていきたかった。必ずチャンスは来るというところで、守備で我慢してくれたことが勝利に繋がった」と好守備を勝因に挙げた。

 準決勝では、連覇を狙う健大高崎(群馬)と対戦する。昨秋の関東大会決勝で対戦し勝利している相手だが、延長10回タイブレークの末のサヨナラ勝ちと実力は拮抗している。昨年秋の明治神宮覇者が、昨年センバツの覇者を再び下すことができるか。

 西日本短大付は、エース中野 琉碧投手(3年)以外の投手陣が、横浜打線を抑えることができずに敗れたが、センバツ初勝利からの8強進出の自信を胸に、夏へのさらなる飛躍を図る。