◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 事前(25日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)練習場ではいいのに、コースに出ると…。ツアープロにとっては日常的なことかもし…

西村優菜は開幕2日前に18ホールを初めてチェック

◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 事前(25日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)

練習場ではいいのに、コースに出ると…。ツアープロにとっては日常的なことかもしれないが、それが本当に毎日続けばメンタルは疲弊する。米ツアー3年目でタフな滑り出しとなっている西村優菜は「なんかもう、毎日心がへし折られる感じではあるんですけど…」と苦笑交じりに話す。

主戦場のオープンウィークで日本ツアーにスポット参戦した前週「Vポイント×SMBC レディス」を含め、出場5試合で予選落ちが3回。4日間をプレーしたのは、いずれも予選カットのないアジアシリーズ2試合だった。合計14ラウンドで60台が2ラウンド。苦しみながら、それでもトレーニングと練習は精力的に行っている。

今季日米6試合目できっかけをつかめるか

ショットの課題への対処法を練習で試し、良かったものをコースで実践。なかなか思い描く結果とはいかなくても、ゴルフ脳も休むことなくフル回転して試行錯誤を繰り返してきた。予選落ちとなった前週の日曜日も練習のため会場へ。「そこで結構いい発見がありました」と少しだけ声を弾ませる。

球がつかまらない感覚を嫌がり、意識的につかまえようとして大きなミスも出ていた。「いったんそれを捨ててみよう、と」。理想形として挙げる2021年のスイングと改めて見比べ、当時のようにトップを小さくすることで「心地よく」つかまるようになってきたという。

人一倍ゴルフ、スイングと向き合ってきた自負はあっても、ここまでの苦しさは「自分ひとりじゃ、『もう無理かも…』みたいな感じだった」と振り返る。今週も米国に帯同している中島敏雅コーチへの感謝が尽きない。「いろいろ2人で考えて『じゃあ、これで行こう!』ってコースに行って。『全然ダメなんですけど…』ってグチって(笑)。それも聞いてくれた上で、次の案を出してもらえるので、その面では前向きに練習はできているのかな」

中島敏雅コーチの帯同が心強い

ワールウインドGCはワイドなフェアウェイに加え、ラフがほとんどないと言っていいコースだが、ところどころバンカーも利いていて見た目ほど広いホールばかりでもない。「試合の中でできたっていう経験値が自信につながっていく。そこをちょっとずつ増やしていくしかない」。そのためにも、カットラインをクリアして4日間を戦い抜きたい。(アリゾナ州チャンドラー/亀山泰宏)