選抜高校野球大会は26日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準々決勝があり、健大高崎(群馬)は花巻東(岩手)に9―1で快勝した。健大高崎は八回から3番手で登板した石垣元気が、これまでの大会最速を2キロ更新する155キロをマークした。1…

選抜高校野球大会は26日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準々決勝があり、健大高崎(群馬)は花巻東(岩手)に9―1で快勝した。健大高崎は八回から3番手で登板した石垣元気が、これまでの大会最速を2キロ更新する155キロをマークした。150キロを超える豪速球を体感した花巻東の打者たちはどう感じたのか。
石垣は八回に先頭で打席に立った1番・山崎力に対し、初球で153キロを計測。山崎はファウルにしたが「圧があって向かってくるような生きた球がきていた。捉えたと思ってもファウルになってしまった」と振り返った。2球目には116キロのカーブを交ぜられ、「真っすぐ1本で待っている練習の時とは違った」。最後の4球目も変化球で二ゴロに打ち取られて肩を落とした。
155キロをマークしたのは2番・高間木颯我の打席だった。2球続けてきた155キロで中飛に打ち取られた。3番・新田光志朗にも2球連続で155キロがきたが、2球目を中前にはじき返した。
九回は、先頭打者の5番・赤間史弥がフルカウントから154キロの内角直球にバットが出ず、「予想以上に速くて、ロケットみたいにズドンという感じがしました」と衝撃を語った。6番・高橋蓮太郎は初球の154キロに木製バットを折られ、「他のピッチャーとは違う伸びがあった」と脱帽した。
花巻東は23日の2回戦後、右投手をマウンドより5歩手前から投げさせて打ち込んできた。石垣の速球を想定して試合に臨んだが、威力は想定を上回った。それでも、佐々木洋監督は大会屈指の好投手に食らいついた選手たちを見て、「本当に立派だった」とたたえた。【皆川真仁】