「ウエスタン、広島1-12ソフトバンク」(25日、由宇球場) スピードスターが進化した姿で7年目を迎える。ダイヤモンドを駆け回る準備は整った。開幕1軍入りが決定している広島・羽月隆太郎内野手は、「このために準備してきた。チームに一番必要と…
「ウエスタン、広島1-12ソフトバンク」(25日、由宇球場)
スピードスターが進化した姿で7年目を迎える。ダイヤモンドを駆け回る準備は整った。開幕1軍入りが決定している広島・羽月隆太郎内野手は、「このために準備してきた。チームに一番必要とされるピースでありたい」とサングラスの奥の目をギラつかせた。
キャンプからここまで2軍で調整。オープン戦にも帯同せず、走塁技術をとことん磨いた。特にこだわったのは、盗塁時のスタートの切り方。「より強く、より早く」をテーマに試行錯誤を重ねた。たどり着いたのが一歩目を切る左足の使い方。これまでより強く地面を押し込むイメージにすることで「(スピード)の乗り方も違う。タイムもいい感じ」と手応えあり。「0コンマ何秒の世界ですけどそれで大きく変わってくる」と、足のスペシャリストとしてのこだわりをのぞかせた。
昨季はしびれる場面で代走起用され、チーム3位の12盗塁をマーク。求められる役割は自身が一番理解している。「球場の雰囲気を変えられるようなプレーがしたい。出たら勝負なので。そこを任されている限り、120%をかけられるように、準備だけは怠らないようにしたい」と今季もチームに欠かせない存在として躍動する。
この日はウエスタン・ソフトバンク戦(由宇)に「8番・二塁」で出場。三回先頭で左翼線へ二塁打を放ち、その後、大盛の中前打で激走して生還するなどバットと足でアピールした。「『羽月にしかできないよな』と言われたい。チームを勝たせます」。今季から背番号「00」になった鯉の韋駄天(いだてん)が、勝利のために走り続ける。