「選抜高校野球・1回戦、浦和実3-0滋賀学園」(22日、甲子園球場) 初出場の浦和実はエース・石戸颯汰投手が完封をマークし初戦突破。球速がMAX130キロの幻惑投法で強打の滋賀学園打線を6安打に封じ、記念すべき1勝をあげた。 右足を高々と…
「選抜高校野球・1回戦、浦和実3-0滋賀学園」(22日、甲子園球場)
初出場の浦和実はエース・石戸颯汰投手が完封をマークし初戦突破。球速がMAX130キロの幻惑投法で強打の滋賀学園打線を6安打に封じ、記念すべき1勝をあげた。
右足を高々と上げ、足を下ろすまでの間が長く、ボールの出どころが見づらい投球フォームで相手打者を幻惑。二回に出た130キロが最速だったが、丁寧に100キロ台のスライダー、チェンジアップ、さらに90キロ台のスローカーブを丁寧に低めに集めた。
「足をまっすぐあげて下ろすというのがうまくいかなくて。研究して変えた」という特徴のあるフォームで、相手打者はほとんどが詰まらされた。打順が1回りする3回までノーヒット投球。以降は安打を許すも、散発で連打を許さず。凡打の山を積み重ねた。
七回には1死二、三塁と初めてピンチを背負ったが、投球スタイルは変わらず。スローカーブで藤本を空振り三振に仕留め、続く長崎も高めの126キロで空振り三振に斬った。八回のピンチもひょうひょうと切り抜けた。高校野球ではスピード全盛の時代となる中、オリックスなどで活躍した星野伸之氏をほうふつとさせるスタイルでスコアボードに9つのゼロを並べた。
「滋賀学園さんは強いと評判だったので、自分たちはチャレンジャーだという気持ちで。勝った瞬間はうれしかったです」と石戸。自己採点は「70点くらいですかね。まっすぐのフォアボールがあったので」と厳しめだった。
打線は五回に4安打を集中させ3点を先制。ワンチャンスを生かし、最後までリードを守り切った。辻川監督は「相手チームは非常に強いという評判で、勝てるイメージがわかなかった。何とかウチのペースに持っていくことができてよかった」と語り、「本当にうれしかった。選手を信じてこのゲームを戦いましたので、非常に頼もしかった」と振り返った。