◇陸上 トラックゲームズ in TOKOROZAWA(22日、早大・所沢キャンパス陸上競技場) 男子3000メートル4組で、今春早大に進学する鈴木琉胤(るい、千葉・八千代松陰高)が7分55秒08の日本人高校歴代2位の好タイムをマークして1着…
◇陸上 トラックゲームズ in TOKOROZAWA(22日、早大・所沢キャンパス陸上競技場)
男子3000メートル4組で、今春早大に進学する鈴木琉胤(るい、千葉・八千代松陰高)が7分55秒08の日本人高校歴代2位の好タイムをマークして1着だった。7分57秒72の2着に創価大の黒木陽向(3年)、7分59秒52の3着に早大の山口竣平(1年)。中大の吉居駿恭(3年)は8分3秒84で7着だった。
序盤は吉居がレースを引っ張り、終盤にトップに立った鈴木。「吉居さんが良い感じで引いてくれたので、コンタクトをとりながら。無調整でも7分台は行けるんじゃないかって思っていたので、体現できたかなと思います」とさわやかな表情で振り返った。既に入寮は済んでチームの合宿にも参加しているといい「新天地に来て環境の変化はありますが、先輩は走るぞって声をかけてくれたり、同期も強い人が多い。一緒に高め合いたいですし、これからが楽しみ」と胸を躍らせた。
同レースは、29日に豪州・メルボルンで行われる、WAコンチネンタルツアー・ゴールドの大会で5000メートルに出場するため、調整を兼ねて参戦。花田勝彦監督は「5000メートルへ向けての刺激のような感じで出場しましたが、すごく楽そうに行っていましたね。本当に強いなと感じました」と舌を巻く。豪州でのレースへも手応えを得た鈴木は「先頭についてどこまで行けるかの勝負。たれちゃっても、世界との差を肌で感じられる良い収穫になりますし、途中までついていけて我慢できるのであればそこが自分のストロングポイントだと収穫になる。どちらにしても、学びのある大会にしたいなと思います」と目標を定めた。
昨年12月の全国高校駅伝1区で日本人最高記録の区間賞を獲得した期待のルーキーは、今季の早大にさらなる勢いを与える存在だ。鈴木は今シーズンの目標として、「三大駅伝には絡みたいと思っています」と言葉に力を込める。今年の箱根駅伝(1月2、3日)で総合4位の早大は、2区を担った山口智規(3年)や3区3位の山口竣、5区2位の工藤慎作(3年)ら強い選手が残り、鈴木と並ぶ注目のルーキーとして、3000メートル障害で高校歴代2位の記録を持つ佐々木哲(佐久長聖高)も加入。今シーズンはチームとして「箱根駅伝総合優勝」がターゲットだ。
鈴木はチームの熱い雰囲気を、肌で感じている。「本当に勝ちたいんだな、優勝したいんだな。優勝するためにチーム作りをしているんだなということをひしひしと感じます。今までだったら『何番以内に入る』と目標を定めている感じだったらしいですが、今年は自分が入ってきたときから『箱根駅伝優勝』と主将、副主将が口にする場面を何度も見ています。それを聞いた中で、自分が少しでも力になりたいと感じながら練習しています」と鈴木の快走が、早大に一層の勢いを与える。