陸上の女子1万メートルで日本歴代3位、U20(20歳未満)日本記録、日本学生記録(30分45秒21)を持つ拓大の不破聖衣来(4年)が、東京・八王子国際キャンパスで行われた卒業式に出席した。薄い黄色を基調として鮮やかな花柄があしらわれた着物…
陸上の女子1万メートルで日本歴代3位、U20(20歳未満)日本記録、日本学生記録(30分45秒21)を持つ拓大の不破聖衣来(4年)が、東京・八王子国際キャンパスで行われた卒業式に出席した。薄い黄色を基調として鮮やかな花柄があしらわれた着物に、黄色とオレンジ色のはかまを身にまとった不破は「(はかま姿は)多分最初で最後だと思いますが、大学を卒業したという感じはします」と笑顔を見せた。
拓大1年時の2021年12月に1万メートルで日本歴代2位(当時)、U20日本記録、日本学生記録の30分45秒21の好タイムをマーク。一躍、日本トップレベルの選手となったが、翌年以降は故障に苦しんだ。拓大での4年間を「本当にあっという間だったな、と。けがも多く、思うようにいかないこともたくさんありましたが、その分、自分の成長にはつながったなと思う部分はたくさんある。精神面などが特に成長できたかなと思います」と振り返った。
印象に残っているレースは1年時の全日本大学女子駅伝といい、「全員で3位を取れたことは思い出に残っています」と理由を説明。大学生活最後となる4年時に復帰し、全日本大学女子駅伝と富士山女子駅伝も走った。「2、3年生とけがが続いて大会すら出られず苦しい時期が続きましたが、結果的に4年目は2つとも駅伝に出ることができて、最後はしっかりまとめられて良かったかなと思います」と話した。
困難もあった4年間だが、苦しんだ経験を次のステージに生かす。4月から進む実業団の三井住友海上では5000メートル、1万メートル、ハーフマラソンなどで経験を積み、いずれはフルマラソンに挑戦する意向という。最大の目標はマラソンで五輪金メダルと掲げた不破は「けがをした期間は1つも無駄とは思っていないし、無駄にしてはいけないと思っています。距離は変わりますが、この4年間で経験したことをマラソンなどでも生かしていきたいと思っています」と力を込めた。