少林寺拳法の全国高校選抜大会(26日から岡山市)に、常葉大橘高から過去最多14人が出場する。そんな活発な部活の顧問を務めるのが浅田さんだ。就任した30歳で競技を始め、32歳で黒帯を取得。36歳になった昨年11月には、自身も全国大会出場を果…
少林寺拳法の全国高校選抜大会(26日から岡山市)に、常葉大橘高から過去最多14人が出場する。そんな活発な部活の顧問を務めるのが浅田さんだ。就任した30歳で競技を始め、32歳で黒帯を取得。36歳になった昨年11月には、自身も全国大会出場を果たした。
御殿場南中から常葉学園大まで軟式野球一筋。「武道の武の字も知らず、興味もなかった」という。だが、やるからには名前だけの顧問にはなりたくなかった。以前にバレーボール部や応援団を担当したときも「球出し」や「応援練習」に汗を流した。少林寺拳法部に就き、外部コーチの加藤太郎監督に「先生もやろうよ!」と誘われて始めたのは自然の流れだった。
部員は高校から始める初心者ばかり。生徒たちと一緒に練習し、少しずつ技を覚え、5月に緑帯(6級)に上がると「喜びと達成感がありました」。いつの間にか夢中になっていた。昨年7月の県大会に加藤監督と組んで「承継の部」に出場。最優秀賞(1位)に輝き、全国切符を獲得。エコパアリーナでの大舞台を経験した。
「俺にもできるんだぞ、という姿勢を生徒に示して、何かを感じ取ってほしかった」
同じ階段を上がってきたからこそ、部員が悩む技のポイントも的確に説明できる。そんな先生を「親しみやすくて、部活以外の話もできる」と篠原サラさん(3年)は信頼する。一緒に副主将を務める青山千紘さん(3年)も「全国に出るなんてすごいです」と目を輝かせる。
次は全国の舞台で生徒が頑張る番だ。「悔いの残らないよう、やり切りたい」と村上躍仁主将(3年)。浅田先生は「やってきたことを信じて全力を出し切って」とエールを送った。
(里見 祐司)
◆浅田 和哉(あさだ・かずや)1988年9月29日、御殿場市生まれ。36歳。御殿場南高―常葉学園大。少林寺拳法二段。身長171センチ。血液型B。担当科目は理科。家族は妻と一男。「将来、親子の部で大会に出たいですね」