「競泳・日本選手権」(20日、東京アクアティクスセンター) 今夏の世界選手権(シンガポール)代表選考会を兼ねて9種目で決勝が行われた。女子100メートル平泳ぎではパリ五輪代表の鈴木聡美(34)=ミキハウス=が1分6秒21をマークし、同種目…
「競泳・日本選手権」(20日、東京アクアティクスセンター)
今夏の世界選手権(シンガポール)代表選考会を兼ねて9種目で決勝が行われた。女子100メートル平泳ぎではパリ五輪代表の鈴木聡美(34)=ミキハウス=が1分6秒21をマークし、同種目では11大会ぶり5度目の頂点に立った。派遣標準記録を突破し、2位の青木玲緒樹(ミズノ)とともに世界選手権代表に決まった。男子200メートル自由形は村佐達也(中京大中京高)が制し、世界切符。女子200メートルバタフライでは藤本穏(やすき、枚方SS)が初代表をつかんだ。
鉄人が五輪翌年の選考会で存在感を示した。鈴木は前半50メートルを1番手でターン。後半に追い上げてきた青木を視界に捉えながらも、焦らずに泳ぎ、逃げ切った。
国際大会8位相当に定められた派遣標準記録を突破し、34歳ながら衰え知らずの11大会ぶりV。「根性を出して泳ぐことができた」と言葉から若さがあふれ、「いろんな方と話していて『聡美さんまだまだいける』と言われる。いつ引退させてくれるの!?と思うけど、可能性はあるんだなと、もう少し自分を信じてみようかな」と顔をくしゃっとさせて笑った。
競技にかける原動力は、自己記録の更新。昨年は3月の選考会で1分5秒91のベストタイムをマークしたが、パリ五輪ではその記録に届かなかった。世界選手権では、そのリベンジを果たし、上位入賞を果たすことが目標。「1分5秒台は世界トップが常に見ている世界。そこをもう4~5回出したい。40歳までいかないとは思うけど、ロス五輪までに出せたら」。最後には3年後の夢舞台の名前まで飛び出した。