国際オリンピック委員会(IOC)は20日、ギリシャ南部コスタナバリノでの総会で会長選挙を行い、競泳女子五輪金メダリストのカースティ・コベントリーIOC理事(ジンバブエ)を第10代会長に選んだ。131年に及ぶIOCの歴史で初の女性トップとな…
国際オリンピック委員会(IOC)は20日、ギリシャ南部コスタナバリノでの総会で会長選挙を行い、競泳女子五輪金メダリストのカースティ・コベントリーIOC理事(ジンバブエ)を第10代会長に選んだ。131年に及ぶIOCの歴史で初の女性トップとなる。アフリカから初の選出で、任期は8年となる。トーマス・バッハ現会長(ドイツ)は6月に退任する。
IOC新会長が選出されたことについて21日、日本オリンピック委員会(JOC)で会長代行を務める三屋裕子副会長が文書で以下の通りコメントを出した。
「IOCの長い歴史の中で、新たな時代を象徴するカースティ・コベントリー氏の当選に心よりお祝い申し上げます。また、会長選を通じて、今後のオリンピック・ムーブメントのあるべき姿について議論を深め、様々な角度から進むべき道を指し示していただいたすべての候補者に改めて敬意を表します。この複雑で、混迷を深める時代において、スポーツ、そしてオリンピックの役割は大きな転換期を迎えています。友情、尊敬、卓越性というオリンピックの根源的な価値が益々重要になるだけでなく、スポーツの社会的役割に焦点を当て、サスティナビリティや多様性の確保、ジェンダー平等などに取り組み、相互理解と社会の変容を促進することは、これまで以上に求められています。オリンピックの社会的役割が大きく変化する中で、コベントリー氏のリーダーシップのもと、オリンピック・ムーブメントの未来を切り拓(ひら)くとともに、来年に迫ったミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが、アスリートはもちろん社会にとっても素晴らしい大会となることを期待しています。引き続きNOCの一員として、IOCの新しいリーダーシップを支え、ともにスポーツ、そしてオリンピックの持つ力、果たすべき役割を社会に発信してまいります」