国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(71)=ドイツ=の後任に、競泳女子の五輪金メダリスト、カースティ・コベントリーIOC理事(41)=ジンバブエ=が選ばれたことを受け、日本水泳連盟会長の鈴木大地氏が21日、都内で取材に…

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(71)=ドイツ=の後任に、競泳女子の五輪金メダリスト、カースティ・コベントリーIOC理事(41)=ジンバブエ=が選ばれたことを受け、日本水泳連盟会長の鈴木大地氏が21日、都内で取材に応じた。

 130年以上のIOCの歴史で、初の女性トップで、アフリカからも初の選出となる。鈴木氏とは同じ競泳出身として面識があり、直近では2024年2月の世界選手権(ドーハ)でも会ったという。「新しいことずくめで、今後何があるか楽しみ。若いけど精力的で、何かやってくれそうな気がする。水泳の普及振興に拍車がかかるのではないか」と期待を寄せた。

 水泳、陸上など歴史ある種目の価値向上の希望ものぞかせた。近年の五輪は、スケートボードやブレイキンなど若者に馴染みのある種目が多く新採用。鈴木氏は「(コベントリー氏は)バッハ氏のお気に入りの方で…無理して踏襲する必要はないんじゃないか」と言及し、「ニュースポーツのエンターテインメント性が高くなってきているが、いま一度、原点に立ち返るいい機会。オーソドックスなスポーツの価値を上げてくれれば。独自の視点でより良い改革を期待している」と話した。

 会長選挙は20日に、ギリシャ南部コスタナバリノで行われた。コベントリー氏は、IOC委員による投票の1回目で、過半数の49票を獲得する圧勝だった。任期は8年。バッハ氏は2期12年の任期を満了し、6月に退任する。