◆プロボクシング ▽東洋太平洋スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ジメール・マグラモ―同級4位・横山葵海(29日、愛知県国際展示場) 東洋太平洋スーパーフライ級4位の横山葵海(ワタナベ)が21日、都内の所属ジムで…
◆プロボクシング ▽東洋太平洋スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ジメール・マグラモ―同級4位・横山葵海(29日、愛知県国際展示場)
東洋太平洋スーパーフライ級4位の横山葵海(ワタナベ)が21日、都内の所属ジムで、東洋太平洋同級王者ジメール・マグラモ(フィリピン)とのタイトルマッチ(29日、愛知県国際展示場)に向けた練習を公開した。デビュー3戦目で東洋太平洋王座を獲得すれば、堤駿斗(志成)に並ぶ国内最速タイ記録となる。
シャドーボクシング2ラウンドと、サンドバッグ打ちを1ラウンド披露した横山は、「相手はチャンピオンだし、世界戦(20年11月に中谷潤人に8回KO負け)もしている。厳しい試合になると思うが、自分のやってきたことを全て出して勝ちに行きます」と意気込みを語った。
国内史上最速での世界王座獲得へのテストマッチとなる。所属ジムの渡辺均会長(75)は「東洋太平洋王者になれば当然、上(世界挑戦)の資格があるから、チャンスが来ればぜひ。今度の相手は強い選手だから、周りが(世界に)挑戦できると思えるような試合内容を見せてほしい。やっぱり日本記録は狙ってます。京口(紘人)は1年3か月で世界王者になったから、それ以上にしたいなとは思います。そういう目標は当然あります」と明言。
昨年7月にデビューした横山に対し、元4階級制覇王者・田中恒成(畑中)の持つプロ5戦目での世界王座獲得、さらには元2階級制覇王者・京口紘人(ワタナベ)の持つデビューから1年3か月での世界王座獲得、という2つの日本男子最速記録の更新を目標として掲げた。
横山本人は記録更新について「うまくいけばですけど、全然」と照れ笑いを浮かべ、「まだ内容が良くても悪くても、実績を積まないと世界には行けない。技術面だったり、12ラウンド戦っていく中での戦い方も学んで行きたい」と強調した。
1月下旬から約2週間、京口紘人(ワタナベ)らとメキシコ・グアダラハラで合宿を敢行。今年に入ってから、合計191ラウンドのスパーリングを重ね、課題だったディフェンス面も強化した。「人生初」の12ラウンドも2度、13ラウンドも1度こなし「やっぱり後半がきつくなるし、ペースを上げるか下げるかっていうところも大事になってくるかと思った」。
町田主計トレーナー(50)は「12ラウンドに関しては問題ない。彼のストロングポイントはスピードとジャブ。いろんな角度、いろんなポジションから打てる。そこで勝負できると思っている」と話した。
公開練習後は、試合の解説を務める元世界2階級制覇王者・畑山隆則氏(49)と対面した。「2001年生まれだと、俺が最後に試合(ジュリアン・ロルシー戦)をやった年。すごいな」と苦笑した畑山氏は、「フィジカルは強そう。経験のことを言ってもしょうがないから、勢いで、自信を持って、いける時にたたみかけて」と激励していた。
戦績は横山が2戦2勝(1KO)、マグラモが34戦30勝(23KO)4敗。
興行はABEMAで無料生中継される。