野球界のまさしくヒーローのような存在となっている大谷。(C)Getty Images 今春も日本に“大谷フィーバー”を巻き起こった。今月18日と19日に東京ドームで行われたカブスとのMLB開幕シリーズのために、ドジャースの一員として凱旋した…

野球界のまさしくヒーローのような存在となっている大谷。(C)Getty Images

 今春も日本に“大谷フィーバー”を巻き起こった。今月18日と19日に東京ドームで行われたカブスとのMLB開幕シリーズのために、ドジャースの一員として凱旋した大谷翔平。その一挙手一投足は、日米両メディアやファンが連日取り上げ、小さくないトピックとなった。

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 そんな大谷の図抜けたスター性を物語る“数字”が明るみになった。

 現地時間3月19日、スポーツビジネス専門の米メディア『Sportico』は、毎年恒例となっている2025年版のメジャーリーグ収入ランキングを掲載。ドジャース入団によって世界的な声価を高めている大谷はスポンサー収入だけでなんと1億ドル(約149億円)と試算。今オフにメッツと15年総額7億6500万ドル(約1150億円=当時のレート)を締結したフアン・ソトに次ぐ2位となった。

 今回発表された大谷の収入総額は後払い契約となった年俸(200万ドル=約2億9600万円)が影響して1億200万ドル(約151億9800万円)にとどまった。だが、先述のスポンサー収入は、ランキング1位となったソトのそれ(7000万ドル=約104億3000万円)を圧倒。球界の枠にとどまらない知名度の高さを物語る結果となった。

 史上最高額の契約を交わしたソトを凌駕するスポンサー収入。その規模は、二刀流スターがスポーツ界においていかに稀有なものであるかを示している。実際、他の米メディアも、文字通り桁違いの数値に愕然としている。

 米メディア『Fan Sided』は、MLB全体のスポンサー収入で2番目につけたブライス・ハーパー(フィリーズ)のそれが1000万ドル(約14億9000万円)であると指摘。その上で「オオタニの驚異的なスポンサー契約額は、あらゆる契約を格安に見せている」と断言した。

 さに「ソトはメッツとMLB史上最高額の7億6500万ドルの契約を結んだが、野球以外での存在感は著しく欠けている」と強調した同メディアは、「オオタニの数字は印象的だが、MLBにとっては問題でもある。一人の選手がこれほど大きな市場シェアを占めるべきではない」と論じている。

「これはオオタニ個人の問題ではない。野球界にはスター選手がたくさんいるが、リーグは、彼らをどう個性化、売り出せばいいのかわかっていない。人気があるとはいえ、人口の高齢化が進むスポーツにとって、これは問題なのだ」

 凱旋となった日本での開幕シリーズでも娯楽が尽きなかった。一般層にも広まる大谷の偉才が際立つ中で、球界はさらなる人気回復に努められるか。今まさに真価が問われている時なのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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