今週は阪神競馬場で阪神大賞典(芝3000m)が行われる。天皇賞・春の前哨戦に少頭数ながら質の高いメンバーが揃った。ここでは、過去10年データからショウナンラプンタとブローザホーンにフォーカスしたデータを取り上げる。◆【阪神大賞典2025予想…

今週は阪神競馬場で阪神大賞典(芝3000m)が行われる。天皇賞・春の前哨戦に少頭数ながら質の高いメンバーが揃った。

ここでは、過去10年データからショウナンラプンタとブローザホーンにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■ショウナンラプンタに「1.2.2.1」の追い風

昨年秋以降は3→4→2着と安定したレースを続けているショウナンラプンタ。前走と同じ斤量56キロで臨める点もプラス材料と言えるだろう。テンにいけない脚質は相変わらずだが、悲願の重賞初Vまであと一歩に迫る本馬を後押しするのが以下のデータ。

・前走重賞で上がり3F最速馬券内馬【1.2.2.1】

このデータをクリアした6頭中5頭が馬券内を確保。馬券内率83%を誇る高好走率データだ。

ショウナンラプンタについて補足すると、阪神芝は2戦2勝と負け知らず。今回と同じ阪神芝内回りコースの新馬戦は2着に0秒4差の快勝だった。賞金面を考えたとき、天皇賞・春出走に向けた連対確保は必須。陣営の勝負気配もまた本馬の評価を上げるものとなる。

■ブローザホーンに【0.1.0.5】の壁出現

一方で、昨年のグランプリホース・ブローザホーンにはマイナスデータが重くのしかかる。特殊な馬場コンディションだったとはいえ、ドウデュース、べラジオオペラといった強豪をぶっこ抜いた宝塚記念の切れ味は本物。GIIのメンバーなら格上と言いたいところだが、一変に向けたハードルは高い。

・前走有馬記念かつ年齢6-7歳【0.1.0.5】

3番人気内馬4頭が出走したにもかかわらず、いまだ未勝利。本レース2連覇のディープボンドもこのデータに該当したことで馬券外に追いやられていたのだ。

ブローザホーンの父はエピファネイア。数多くのGI馬を輩出するトップ級のサイアーだが、年齢6歳以上のエピファネイア産駒の平地重賞成績は【0.0.0.12】と不振傾向にある。いわゆる“エピファネイア・タイマー”が5歳春でリミットを迎えてしまったのか……ここで評価を上げるには至らない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。