◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第7戦 日本2―0バーレーン(20日、埼玉スタジアム) 日本が20日に2026年北中米W杯の出場権を獲得した。本大会までの期間準備は開催国をのぞき最も時間がある“優位性”を手に入れた。8度目の挑戦で悲願のベ…
◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第7戦 日本2―0バーレーン(20日、埼玉スタジアム)
日本が20日に2026年北中米W杯の出場権を獲得した。本大会までの期間準備は開催国をのぞき最も時間がある“優位性”を手に入れた。8度目の挑戦で悲願のベスト8入りを果たすには必要なのもとは―。
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W杯本大会が開幕する6月11日まで、森保ジャパンは1年3か月もの“準備期間”が得られた。“世界最速突破”の恩恵を生かしたい。
キャンプ地の選定、現地の気候を含めた環境対策など、協会主導で行うべき準備事項もあるが、チームとしては、消化試合3試合をどう生かすか、という点が目先の重要ポイントだ。
3試合の内訳は、ホーム・サウジアラビア戦(25日)、アウェー・オーストラリア戦(6月5日)、ホーム・インドネシア戦(6月10日)。サウジアラビアとオーストラリアは22年カタールW杯出場国であるし、C組で日本が独走、2位以下が団子状態となっていることも、“消化試合”を意義あるものにしたい日本にとって好条件と言えるだろう。
控え組を試す場として、あるいは新戦力をテストする場としても、当然使える。あるいは、現在の主力選手の戦術の幅を広げるような、様々なトライもできる。
アジアの舞台で猛威を奮った3―6―1の布陣を、世界仕様に昇華させるのか。あるいは、ウィングバックに攻撃的選手を置く布陣を「お役御免」とし、対世界用の布陣を準備して、ここまで憂き目にあってきたサイドバック勢の出番となるのか。森保監督の手腕に注目が集まるところだ。
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7月には国内組中心の東アジアE―1選手権が韓国で行われる。前回はここで躍動した相馬勇紀(当時名古屋)、町野修斗(当時湘南)の2人が本大会で逆転メンバー入りを果たした。今回のバーレーン戦の27人が、そっくりそのまま本大会のメンバーに選ばれる可能性は限りなく低い。新戦力台頭にも期待がかかる。
9、10、11月には国際Aマッチ期間がある。この3月の段階で突破を決めたことは、マッチメイクという点においても大きい。
欧州予選は11月まで行われるものの、開催国の米国、メキシコ、カナダあたりは当然、予選がないので空いている。南米予選も9月までなので、10、11月は南米勢にとっても強化月間だ。最速突破の恩恵を生かした“腕試し”の場のセッティングにも期待したい。(サッカー担当・岡島 智哉)