「W杯アジア最終予選、日本代表2-0バーレーン代表」(20日、埼玉スタジアム) 日本代表、8大会連続8度目のW杯出場-。2026年W杯北中米3カ国大会の出場権をかけたC組第7戦で、日本代表はバーレーン代表を2-0で下して6勝1分けとし、過…

 「W杯アジア最終予選、日本代表2-0バーレーン代表」(20日、埼玉スタジアム)

 日本代表、8大会連続8度目のW杯出場-。2026年W杯北中米3カ国大会の出場権をかけたC組第7戦で、日本代表はバーレーン代表を2-0で下して6勝1分けとし、過去最速となる3試合を残して8大会連続8度目のW杯出場権を獲得した。開催国の米国、カナダ、メキシコを除いて世界各地の予選突破一番乗り。後半に途中出場のMF鎌田大地(28)=クリスタルパレス=が先制し、久保建英(23)=レアル・ソシエダード=が追加点を奪った。史上初の3カ国共催となる本大会は出場枠が従来の32から48チームに拡大し、来年6月11日にメキシコ市で開幕する。

 8大会連続のW杯決定に沸く埼玉スタジアムにDF長友の「ブラボー!!」の雄たけびが響き渡る。待望のホームで、W杯出場決定の瞬間を迎えた森保監督は、決定セレモニーで「皆さん、おめでとうございます!!」と絶叫。選手からウオーターシャワーの祝福を浴びてびしょぬれに。“歴代最強”の日本が新たな歴史をつくった。

 ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)でゴールが取り消される一幕もあり、0-0で前半を折り返すも、後半21分に途中出場の鎌田がゴールを決めて先制した。「スタメンがまず出し切る戦い方をしながらも、サブの選手もつないで、試合に勝っていくバトンをつなぐことを体現してくれた」と指揮官。“全員がレギュラー”というチームの指針が垣間見えた先制ゴールだった。

 追加点は個の強さが光る一撃だ。久保がゴール前左の角度のない場所からサイドネット右に突き刺すスーパーゴール。この日も含め、これまでの最終予選の先発は全員海外組の選手。前回大会で予選突破を決めた試合は11人中8人で、3年という期間で、確実に選手の個のレベルは上がっていった。

 3試合を残してのW杯出場決定は史上最速となった。全8戦形式で2試合を残して出場を決めた2010年の南アフリカ大会予選を上回る記録だが、当時は6戦で9得点3失点。今回は7戦24得点2失点と、内容が桁違い。破竹の勢いのまま勝ち続け“通過点”を駆け抜けた。

 日本の指揮官として、史上初の2大会連続W杯出場決定。「うれしさが爆発するというよりも、ほっとしているという心境が両大会とも強く、正直なところ」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。ただ、すぐに選手と次を見据えている。「(選手が)次に向けてのギラギラ感がすごいので。実は次の試合に向けてどういうメンバー編成にしたらいいか、頭が切り替わっている状況」と頼もしそうに話した。

 試合後、日本サッカー協会から約1年後の本大会に向けて「最高の景色を2026」という合言葉が発表された。指揮官にとって最高の景色とは-。「W杯のトロフィーをキャプテンが掲げているシーンと、決勝の舞台で戦うところをイメージします」。決して夢物語ではない。悲願のW杯優勝まで走り続ける。

 ◆日本代表の過去のW杯最速出場決定 全8戦形式で2試合を残した2010年南アフリカ大会予選。監督は岡田武史氏だった。2009年6月6日、3勝2分けのA組2位で迎えた第6戦の敵地タシケントでのウズベキスタン戦。前半9分にFW岡崎慎司が先制ゴールを奪い、1-0で勝利して4大会連続のW杯出場を決めた。今予選のメンバーでもあるDF長友佑都は当時22歳で、スタメン出場した。