「選抜高校野球・1回戦、山梨学院5-1天理」(20日、甲子園球場) 両チーム合わせ18四死球。試合全体の重苦しい空気を、再三の好守で引き締めた。昨春も聖地を経験した山梨学院・萬場翔太内野手(3年)がユニホームを泥だらけにして躍動だ。 「甲…

 「選抜高校野球・1回戦、山梨学院5-1天理」(20日、甲子園球場)

 両チーム合わせ18四死球。試合全体の重苦しい空気を、再三の好守で引き締めた。昨春も聖地を経験した山梨学院・萬場翔太内野手(3年)がユニホームを泥だらけにして躍動だ。

 「甲子園は観客数も違いますし、アップアップしてしまうところもあると思う。平常心で守ることを大事にしています」

 いきなりのピンチを救った。初回2死一、三塁で、三遊間後方へのハーフライナーに大ジャンプで飛びつき倒れ込みながら捕球。「一歩目に集中していたので捕り切れたのかなと」。先制を阻止し、歓声に包まれながら笑顔でベンチへ戻った。

 五回にも遊撃後方への飛球を好捕。七回には三塁側ファウルゾーンへ風で流されていく飛球に猛ダッシュで追いつき捕球した。遊撃でゴールデン・グラブ賞4回、7年連続のベストナインに輝いた松井稼頭央氏(49)に憧れる萬場は「打った瞬間の判断と、捕手のサインを見て投手が投げるコースで打球を予測しています。守備は自信あります」と胸を張る。

 一方で、4番を任された打撃では4打数無安打に終わり「次は打撃でも貢献したい」と決意。一昨年の王者が3年連続の初戦突破から勢いに乗る。