米大リーグ、ドジャースの佐々木朗希投手(23)が19日に東京ドームで行われたカブス戦でメジャー初登板した。3回で56球を投げて1安打1失点、5四球、3奪三振。予定された球数に達したため早々に降板した。最速100・5マイル(約161・7)キ…

 米大リーグ、ドジャースの佐々木朗希投手(23)が19日に東京ドームで行われたカブス戦でメジャー初登板した。3回で56球を投げて1安打1失点、5四球、3奪三振。予定された球数に達したため早々に降板した。最速100・5マイル(約161・7)キロを計測したが、56球中ストライク25球と制球に苦しむなど課題も見えた。東京シリーズに記者を派遣した米メディアはどう伝えたのか-。

 佐々木のデビュー戦は、米国でもさまざな論調で大きく報じられた。地元紙ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)は「完璧とは言い難いものだった」と表現。「100マイル(約161キロ)超の速球、打てないスプリットとスライダーといった度肝を抜くボールはあった」とする一方で、「打者14人のうち5人に四球を出し、半分以上がゾーンを外れるなど、制球の乱れも目立った」と伝えた。

 ハイライトシーンとして、日本人対決となった鈴木から奪った空振り三振を含む3つの三振を挙げ、「佐々木の予想された『成長痛』の例としては、走者を足止めできなかったことや連続四球による押し出しがあった」と指摘。二回以降の不安定な投球を振り返りながら「過酷なメジャーへの移行の中で自分の投球をコンスタントに実行していくことが今後の課題となるだろう」とした。

 米大リーグ公式サイトは「ロウキがデビュー戦で輝きと荒々しさを見せた」との見出しで佐々木の投球を詳報した。「23歳の右腕は未完成であり、そのことが初めての先発登板で明らかになった」と記述。オープン戦2登板では多くの空振りを奪ったスプリットが「15球のうちスイングは2回だけ。カブスの打者は手を出さなかった」と分析し「驚きだった」と伝えた。

 米スポーツ専門サイト「アスレチック」も佐々木のこの日の投球を「成長痛」と表現し、「ドジャースがこのプロセスを強調してきたように彼はまだ完成されていない」と記した。押し出し四球後に連続三振を奪い、最少失点に抑えた場面を「ドジャースが今後期待するものの兆しが見えた」と評価した。