◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第7戦 日本2―0バーレーン(20日、埼玉スタジアム) サッカーの日本代表がバーレーン代表に2―0で勝ち、8大会連続8度目のW杯出場を決めた。開催国(米国、カナダ、メキシコ)を除き一番乗り。3試合を残しての…

◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第7戦 日本2―0バーレーン(20日、埼玉スタジアム)

 サッカーの日本代表がバーレーン代表に2―0で勝ち、8大会連続8度目のW杯出場を決めた。開催国(米国、カナダ、メキシコ)を除き一番乗り。3試合を残しての突破は日本では史上最速となった。日本代表の戦いを追った担当記者が予選を通じてのMVPを選出。岡島智哉記者はGK鈴木彩艶を選んだ。

 “空位”だった日本の守護神の座に、鈴木が収まった。「とにかくゼロ(無失点)で終えることを意識している。全員で集中して守れたからこその結果」と、ここまでの奮闘ぶりに胸を張る。

 第3戦サウジアラビア戦(2〇0)では、前半終了間際に右手1本で超人的なスーパーセーブ。「どんなゲームでも、1つのピンチはある。常に準備することが大事」。森保監督が「ボタンの掛け違いが少しでもあったら、この(C組首位独走の)結果になっていない」と振り返るように、大勝の裏で勝敗を分けたプレーはどの試合でも存在した。サウジ戦の鈴木のセーブは、最大のライバルから敵地で勝ち点3を奪うという意味で、大きなものになった。

 24年1月のアジア杯ではミスから複数の失点に絡み、批判も受けた。それでも「日本代表のGKである以上、高いレベルを求められるのは当たり前。次につなげれば問題ない」と割り切り、成長で批判を一蹴した。その潜在能力は、川口能活、楢崎正剛、川島永嗣ら、歴代の日本の守護神と比較しても抜きん出ている。日本にとって泣き所の1つだったポジションを鈴木で固定できたことは、26年W杯に向けて大きな収穫となった。(岡島智哉)