◆競泳 ◇日本選手権兼世界選手権代表選考会第1日(20日・東京アクアティクスセンター) 男子100メートル平泳ぎ決勝は、深沢大和(東急)が59秒24で優勝。7月の世界選手権(シンガポール)代表にも内定し「今年は絶対に負けないぞ、という気持ち…

◆競泳 ◇日本選手権兼世界選手権代表選考会第1日(20日・東京アクアティクスセンター)

 男子100メートル平泳ぎ決勝は、深沢大和(東急)が59秒24で優勝。7月の世界選手権(シンガポール)代表にも内定し「今年は絶対に負けないぞ、という気持ちが一番強かったので。ベストも出せたし、勝てたと思う」と、自己記録での世界選手権切符に笑顔を見せた。

 予選は2位通過。決勝は、前半から攻めた。前半50メートルを1位タイで折り返すと、2位で代表を決めた谷口卓(GSTR―GP)の猛追を振り切ってV。パリ五輪イヤーだった昨季は、3月の選考会前に調子を上げながら本番で落選。この日も「去年は(最後に)さされたので。すごく怖かった」と胸中を明かしつつ「やっぱり勝ちたかったので。よかったです」と、胸をなで下ろした。

 東急の社員である深沢は昨年の落選後、一時は引退、社業に専念。ただ上司の説得もあり、同社では異例の“プロスイマー”として昨夏から活動を再開した。当時の上司はこの日も応援に駆けつけていたと言い「昨日の夜も連絡を頂いて、『俺は親戚のおじさんみたいな感じでいいから』と」と深沢。東急、そして上司の応援に応え、夏では自身初の世界選手権代表を決めた。

 昨年は初出場の世界短水路、200メートルで銅メダル。200Mは本職で、夏でのメダル獲得も狙う。東急時代は鉄道研修も行った元“鉄道マン”。本命での2冠に挑む深沢は「切り替えて、200では日本新にチャレンジしたい」と、腕をまくった。