最近のPGAツアーではミニドライバーの熱狂的流行が最高潮に達している。毎週のように新たな選手が試し、新たなメーカーが独自のバージョンを作り出しているかのようだ。ミニドライバーの使用者の多くは、ティショットにおける3番ウッドより易しい第2オ…

最近のPGAツアーではミニドライバーの熱狂的流行が最高潮に達している。毎週のように新たな選手が試し、新たなメーカーが独自のバージョンを作り出しているかのようだ。
ミニドライバーの使用者の多くは、ティショットにおける3番ウッドより易しい第2オプションと見ていて、ドライバーより操作性に優れ、パー5の第2打で“直ドラ”する際の多用途性も兼ね備えていると考えている。通常、ミニドライバーのサイズは、従来の3番ウッドと、460ccのドライバーの中間だ。
今週の「バルスパー選手権」に出場する2024年「全米アマチュア選手権」2位で「フルスイング」のスターでもあるニール・シプリーは、このトレンドを独自の視点で捉え、ピンのドライバーに独自の改良を加えて“自分専用のミニドライバー”を作り出した。ただし、彼がイニスブルックリゾートでテストしているものは本当のミニドライバーではない。標準的なドライバーよりロフトを12度と増やし、長さを43インチと短くしたピンG440マックスドライバーなのである。彼はこの、通常のドライバーより3番ウッドに近い長さで操作性の高いクラブを「状況次第のクラブ」と呼んでいる。

「ミニドライバーの気になる点は、ヘッドが小さくて少し寛容性が低いところ。でも、このマックスのヘッドなら、かなり大型のヘッドを短めのシャフトに組み合わせることになるので、自信を持って使える感じがする。とても真っ直ぐ飛ぶ。今週、バッグに入れるかどうかは分からないけれど、今年のコーンフェリーツアーでは、300ydを打つ必要がなく、キャリーで280yd打つ方が良いコースがたくさんあるので、間違いなく使うことになると思う。3番ウッドより断然寛容性も高いだろうしね」
今週はコーンフェリーツアーの開催がないため、2024年の「マスターズ」と「全米オープン」でローアマチュアとなったシプリーは、PGAツアーにカメオ出場している。現在、彼はコーンフェリーツアーのポイントリストで43位、6大会に出て2度のトップ15入りを果たしている。

シプリー独特のセットアップは、アマチュアには重要なレッスンとなっている。フェアウェイで3番ウッドをあまり使わない、あるいは、ティショットが安定性を欠いていれば、通常サイズのドライバーヘッドで、通常よりロフトがあり、短めのシャフトを装着して寛容性が高くしたものを試すべきかもしれない。
ドライバーだけでなく、シプリーは3番アイアンも2本持っている。この構成は、アイアンの上の番手の飛距離のギャプを埋めるのに一役買っている。以前はピンのプループリントTの5番と6番を使用していたが、その後、ブループリントSの4番をバッグに入れている。

「僕の6番アイアンの飛距離は205ydで、5番は215yd、4番は225ydだから、各クラブのギャップは10ヤードしかなかった。バッグの上の方の番手で、そこまで小さいギャプは必要じゃない」。では、それをどう解決したのか?4番アイアンを取り出し、ロフトを小さくしたピン ブループリントSの5番アイアンを入れたのである。このクラブで、約220ヤードを打っている。

こうした変更は、バッグに連鎖反応を引き起こすことがある。シプリーは同時に、約235ヤードを打つためピンi230の3番アイアンのロフトも立てつつ、よりストロングロフトにしたピン クロスオーバーの3番アイアンもバッグに加えた。このクラブは、ロフト角19度のピンG440マックス5番ウッドと相互交換するためのもので、ともに約250ydを打つことができる。シプリーは長い番手で15から20ydのギャップがあると、「グリーンを狙うショットの距離が長いコースでプレーする上で」理想的だと述べている。

ヤーデージのギャップはクラブフィッティングにおいて重要な要素だが、アマチュアが見落としがちな点でもある。ギャップが正しいかどうかを確認するには、可能ならばプロのフィッターによる監督のもと、弾道計測器を使用し、自分のバッグの各番手の飛距離を測ると良いだろう。もし、番手間のキャリーの飛距離の差が10yd未満、あるいは20yd以上あるなら、ロフトかクラブセットアップを調整し、セットを通じたヤーデージのギャップをより均等にそろえる方が良いだろう。
これは何も我々の教えではなく、PGAツアーの選手たちがやっていることなのである!
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)