◆2022年カタール大会 崖っ縁からつかんだW杯切符だった。第1戦は終盤に決勝点を許してオマーンに0―1と黒星発進。続く中国戦には勝利も、サウジアラビア戦はミスから失点して0―1と早くも2敗目を喫した。最終予選3試合終了時に2敗して出場した…

◆2022年カタール大会

 崖っ縁からつかんだW杯切符だった。第1戦は終盤に決勝点を許してオマーンに0―1と黒星発進。続く中国戦には勝利も、サウジアラビア戦はミスから失点して0―1と早くも2敗目を喫した。最終予選3試合終了時に2敗して出場した例はなく、森保一監督は解任の危機に立たされた。

 周囲が騒がしくなる中、森保監督は「いつでも退く覚悟はできている」と選手に伝えた。指揮官の不退転の決意に、選手たちも奮起した。後がない状況で迎えた第4戦・オーストラリア戦。森保監督は、それまでの4―5―1から4―3―3に布陣を変更する勝負手で勝利(2〇1)に導いた。

 第5戦・ベトナム戦前には、欧州組の一部が大幅な飛行機遅延に巻き込まれるトラブルもあったが、1―0で勝利した。決勝点を決めたFW伊東純也が、ここから爆発。この試合以降、歴代最多タイの4戦連発を記録して森保ジャパンを救った。迎えた第9戦・オーストラリア戦(2〇0)では、MF三笘薫が代表初得点と追加点を挙げ、7大会連続のW杯出場が決定。第4戦から6連勝、第5戦から5戦連続の完封で、カタールへの道を切り開いた。