◆全国高校柔道選手権大会第1日(19日・日本武道館) 個人戦が行われ、男子81キロ級で川合遼(静岡学園3年)が準優勝した。決勝では東京代表の佐藤光晟(国士舘3年)と対戦。身長で12センチ上回る183センチの相手を攻めあぐね、内股での一本負け…

◆全国高校柔道選手権大会第1日(19日・日本武道館)

 個人戦が行われ、男子81キロ級で川合遼(静岡学園3年)が準優勝した。決勝では東京代表の佐藤光晟(国士舘3年)と対戦。身長で12センチ上回る183センチの相手を攻めあぐね、内股での一本負けとなった。20日の団体戦で静岡学園は2回戦で国士舘と当たる可能性があり、早くもリベンジの機会が巡ってきそうだ。

 昨年の3位から一歩前進した準優勝。それでも川合の胸には喜びよりも悔しさがこみ上げた。「(人生初の)日本一を目指していたので」。銀メダルを手にした笑顔も控えめだ。

 昨年の準決勝は、中途半端な投げを返されたのが敗因だった。その反省からこの1年は投げ技の精度に磨きをかけてきた。今大会は初戦を小外刈りで制し、準決勝では得意技の大外刈りが決まった。決勝の相手、佐藤は関東選抜大会を制し、選手宣誓を務めた優勝候補筆頭。臆せず挑んだが、リーチ差がある上に組み手が厳しい。左手で奥襟をつかまれると、内股で一回転させられた。完敗だ。「組み手は苦手ではないんで、もうちょっと(相手の)手を落とせるかと思ったけど、うまく落とせなかった」と振り返った。

 20日の団体戦1回戦では金光藤蔭(大阪)と対戦するが、突破すれば2回戦で国士舘と当たる可能性がある。日頃から川合の努力とリーダーシップを高く評価している渡部直樹監督は「もう1回、戦わせたいです。やらせてやりたい」。チャンスが来れば、夏につなげる自信をつけたいところだ。(甲斐 毅彦)

 ◆川合 遼(かわい・りょう)2007年6月27日、藤枝市生まれ。17歳。柔道は4歳から。静岡学園中2年夏の全国大会81キロ級2位。昨夏の全国高校総体は3回戦敗退。得意技は大外刈り。身長171センチ。血液型O。家族は両親と姉。