「選抜高校野球・1回戦、敦賀気比15-0滋賀短大付」(19日、甲子園球場) 敦賀気比(福井)の、大勝を呼んだ猛打に劣らぬ貢献を果たしたのが、先発した五十子李壱投手(2年)だ。立ち上がりこそ「甘く入ったり、完全なボールがあったり」と少し制球…

 「選抜高校野球・1回戦、敦賀気比15-0滋賀短大付」(19日、甲子園球場)

 敦賀気比(福井)の、大勝を呼んだ猛打に劣らぬ貢献を果たしたのが、先発した五十子李壱投手(2年)だ。立ち上がりこそ「甘く入ったり、完全なボールがあったり」と少し制球を乱して2安打を許すなどピンチを招いたが、初回のアウトはすべて三振を奪って無失点に抑えた。

 以降は東哲平監督(44)の「ギリギリは狙わなくていい。落ち着いて変化球をうまく使え」というアドバイスもあって「相手に合わない配球」を織り交ぜつつ、無失点投球を続け、結局七回まで毎回の9奪三振、無失点という快投となった。

 五十子は昨年11月21日の明治神宮大会初戦(準々決勝、対沖縄尚学)で2番手として登板した際に右肘の肘頭骨を疲労骨折。ボールを握れない日が続いたが、先月になって投げ始められるようになり「もう大丈夫です」と完治。メンバー中、5人の投手を擁するチームにあっての先発も「自分の状態が一番よかったからと思っています」と自信を深める。

 同校のセンバツ勝利は9年ぶり。五十子はここから貢献度をますます高めていく。

 ◆五十子 李壱(いがっこ・りいち)2008年8月23日生まれ、16歳。福井県鯖江市出身。170センチ、68キロ。投手。右投げ右打ち。小学1年で東陽少年野球部で野球を始め、東陽中では鯖江ボーイズに所属。敦賀気比では1年秋からベンチ入りし、神宮大会で背番号「1」。最速137キロ。50メートル走6秒7。