「カブス3-6ドジャース」(19日、東京ドーム) ドジャースが大谷翔平投手の凱旋アーチを含む3本塁打で日本開幕シリーズ2連勝を飾った。メジャーデビュー戦となった佐々木朗希投手は3回を投げて、1安打3奪三振5四球で1失点だった。巨人、オリッ…

 「カブス3-6ドジャース」(19日、東京ドーム)

 ドジャースが大谷翔平投手の凱旋アーチを含む3本塁打で日本開幕シリーズ2連勝を飾った。メジャーデビュー戦となった佐々木朗希投手は3回を投げて、1安打3奪三振5四球で1失点だった。巨人、オリックスで活躍した谷佳知氏は日本開幕シリーズを総括し、「MLBが取り組んでいるスピードアップ、試合テンポの速さに間近で接することができ、今後の日本の野球界にとっても有益だったのではないか」と印象を語った。

 第1戦の試合時間は2時間38分、第2戦は2時間45分。走者なしは15秒、走者がいれば18秒、打者間は30秒というMLBのピッチクロック(投球間の制限時間)は試合のスピードアップを促していた。谷氏は「投手にとっては負担が大きいと思うが、ピッチクロックを入れれば試合のテンポは間違いなく速くなる。NPBはまだ導入していないが、検討の余地があるのでは」と提言した。

 社会人野球では2023年からピッチクロックを導入している。谷氏は東芝でエグゼグティブ・アドバイザーとして指導にあたった経験を踏まえ、「試合時間はかなり短縮されると思う」と指摘。MLBで導入されている3度目のけん制球で走者をアウトにできなかった場合、ボークが宣告されるけん制球制限についても「盗塁が増えて、得点圏に走者が進んだシチエーションが増えるので、得点も増える可能性が出てくる」と語った。

 その上で試合のスピードアップという観点だけでなく、「MLBの現行ルールを導入すれば、昨季のNPBで顕著だった『投高打低』の傾向にも変化が生まれるのではないか」と指摘。「ドジャースとカブスの2連戦を見て今後をどう考えていくか。いい機会になったのでは」と語った。