ヤクルトで監督も務めた野球評論家の古田敦也氏が、中学時代に野球部内の「いじめ」で転校に至った経緯を語った。YouTubeチャンネル「SHOVEL SPORTS」で長編のインタビュー動画が公開。その中で「僕はいじめられて転校組です」と明かし…

 ヤクルトで監督も務めた野球評論家の古田敦也氏が、中学時代に野球部内の「いじめ」で転校に至った経緯を語った。YouTubeチャンネル「SHOVEL SPORTS」で長編のインタビュー動画が公開。その中で「僕はいじめられて転校組です」と明かした。

 「同級生にいじめられたというんじゃないですよ。先輩に。目障りだったんじゃないですか」。いわゆる「ヤンキー」が多かった時代。そうではなく真面目に物事に取り組むタイプだった古田氏は、野球部の先輩に目をつけられてしまった。当初は耐えて部活への参加を続けていたというが、そのことによってかえっていじめはエスカレートしていったという。

 学校の教員も、いじめ対応のガイドラインをきちんと持っていたわけではなかったのか、見て見ぬふりだったという。当時は部活以外で本格的に野球を続ける選択肢もなく、いよいよ野球自体を辞めるしかないと考えたところで「周りの大人が、辞めるなと」と救いの手が差し伸べられた。

 「いい大人に出会ったと思います」。他の学校に移って野球を続けるべき、という周囲の勧めで、古田氏は中学1年生の夏に転校をした。

 「ルールがあって(周囲の大人のサポートは)なかなかできない。だから(いじめられている子どもの気持ちが)インに、中に入っちゃうわけであって」

 相談ができないままに、いじめがより望ましくない結末を迎えてしまうケースもある。

 「それを察知して、できる範囲でと言いますか、できる範囲を超えているのかどうか分からないですけど、それをやってやるっていうのが大人の仕事だと思います。子どもたちには、いい大人に出会ってほしいなと思います」

 一方で子どもたちにも「いじめられて環境悪かったら僕は逃げたらいいと思ってる」とメッセージを送る。「環境を変えることを逃げるだと言う人もいますけど、それでも新しい環境に変えてやった方がいいと思っています」と強調した。