サッカー日本代表は18日、2026年北中米W杯アジア最終予選バーレーン戦(20日・埼玉)に向けて、千葉市内で練習を行った。MF久保建英(23)=Rソシエダード=は、A代表でゴールを挙げた過去5戦は全勝。勝てば8大会連続8度目のW杯出場が決…

 サッカー日本代表は18日、2026年北中米W杯アジア最終予選バーレーン戦(20日・埼玉)に向けて、千葉市内で練習を行った。MF久保建英(23)=Rソシエダード=は、A代表でゴールを挙げた過去5戦は全勝。勝てば8大会連続8度目のW杯出場が決まる一戦で、ピッチに立てなかった前回カタール大会出場決定試合(22年3月、オーストラリア戦)の悔しさも晴らし、“一発回答”で日本中の期待に応える。

 W杯を懸けた大一番を前にしても、久保は冷静沈着だった。自身も森保ジャパンの定位置確保へ大切な90分間になるが、「W杯に行くことが目標のチームじゃない。勝てばW杯出場のボーナスが付いてくる、くらいの感覚で目の前の相手に全力で臨む」と言葉をつないだ。

 前回の悔しさは忘れていない。22年カタールW杯のアジア最終予選をこう振り返る。「(チームとしては)うれしかったですけど、納得しているかと言われたら、納得していなかった」。負傷もあり、思うような活躍ができず。三笘のゴールで本大会切符をつかんだ同年3月のオーストラリア戦では出番はなかった。20歳だった当時もスペインでプレー。3年前の心境を「素直に言うと、なんで出られないんだと思っていた」と思い返した。チームの歓喜と自身のふがいなさ。複雑な感情が入り交じっていた。

 23歳になり、Rソシエダードでは今季リーグ26試合に出場して5得点。J1初ゴールから続く得点した試合の“不敗神話”も継続中だ。A代表でゴールした5試合は全勝しており、自身の勝負強さについて「負けないということはいいと思いますけど、もっと自分が点に絡まなければいけないということなのかなとも思う」と強調。狙うのはあくまでゴールだ。「シーズンで(自分が通算)2点決めて全試合勝つより、10点決めて、うち何試合か負ける方がいい」と独特の言い回しで結果を求めた。

 今回の最終予選は中国戦の1得点のみ。南野、鎌田らとシャドー(1・5列目)の定位置を争っているが、「他人を羨ましいと思う必要もなくなった。そういった幼さも抜けて、いい選手になれていると思う」と成長を実感する。「大事なのはW杯で活躍すること。バーレーン戦に関して言えば、チームが勝てばそれでいい」。真っすぐに見つめた瞳の奥に、貪欲さがにじんだ。(森口 登生)

 ◆久保のW杯アジア最終予選 

 ▽22年カタールW杯 21年9月にスタートした最終予選は、敗れた第1戦のオマーン戦は途中出場、勝利した第2戦の中国戦は先発。その後は負傷で第3~6戦は欠場した。第7戦中国戦から復帰して途中出場したが、第8戦サウジアラビア戦(2〇0)、W杯出場を決めた第9戦オーストラリア戦(2〇0)はともに出場なし。最終的には4試合出場(先発2試合)無得点だった。

 ▽26年北中米W杯 24年9月から始まった最終予選はここまで全6試合に招集され5試合に出場(先発3試合)。得点は第1戦の中国戦で挙げた1ゴール。

 ◆久保の不敗ゴール A代表で得点した5試合は全勝。さらに、横浜Mに所属していた18年8月26日の神戸戦(2●0)でJ1初ゴールを決めて以降、クラブと代表を含めて得点した試合は40試合負けなし(38勝2分け)。