「カブス1-4ドジャース」(18日、東京ドーム) ドジャースは逆転で開幕戦に勝利。1番・DHで先発出場した大谷翔平投手は五回に逆転劇へつながる右前打、九回には右翼線二塁打を放ちダメ押しホームを踏むなど5打数2安打2得点。開幕投手を務めた山…

 「カブス1-4ドジャース」(18日、東京ドーム)

 ドジャースは逆転で開幕戦に勝利。1番・DHで先発出場した大谷翔平投手は五回に逆転劇へつながる右前打、九回には右翼線二塁打を放ちダメ押しホームを踏むなど5打数2安打2得点。開幕投手を務めた山本由伸投手は5回1失点で今季初勝利をつかんだ。

 山本の好投が打線に流れを呼んだ。初回、いきなりピッチクロック違反をとられる嵐の船出となったが、ピンチを切り抜けた。二回はアマヤに右中間を真っ二つに破られる適時二塁打を許したが、最少失点で切り抜けた。

 三回のピンチも無失点で切り抜けると、四回は2三振を奪う好投でこの試合初めての三者凡退。すると打線が呼応した。

 1死からパヘズが四球で出塁すると、続く大谷が今季初安打となる右前打を放って好機を拡大した。東京ドームの空気が一変する中、エドマンが左前適時打を放ち試合を振り出しに。続くT・ヘルナンデスの遊ゴロで6-4-3かと思われたが、相手二塁手が一塁へ悪送球。この間に大谷が逆転のホームを踏んだ。

 女房役のスミスにもタイムリーが飛び出し、一気に3点を奪ったドジャース。山本は直後のイニングも三者凡退に抑え、5回1失点と見事に開幕投手の大役を果たした。ベンチでは大谷と笑みを浮かべてタッチをかわし、肩を揉まれるシーンも。大谷は九回の第5打席で右翼線へ二塁打を放ち、T・ヘルナンデスの左前適時打でダメ押しホームを踏んだ。日本人2人がドジャースを今季初勝利へ導いた形だ。

 試合前、チームには激震が走った。フリーマンが左肋骨の違和感を訴えて急きょスタメンを外れた。打順や守備位置が大幅に組み替えられた中、打線はカブス・今永に四回までノーヒットに抑えられた。

 それでも大谷の一打からチームの雰囲気は一変。昨季、ワールドシリーズを制した打線のつながりが復活し、一気に試合をひっくり返した。ベッツも緊急帰国しており、MVPトリオの中で残された1人が打線をけん引した。

 継投に移ったチームは六回をバンダ、七回をカスパリウス、八回はMLB通算500試合登板の節目となったトライネンが得点圏に走者を背負うも、鈴木を三直に打ち取ってピンチを脱した。最終回は新加入のタナー・スコットが締めた。

 お立ち台では山本が「最高です」と振り返り、「この試合に勝つために準備をしてきた」と充実の表情を浮かべていた。