1分間最強を決める格闘技イベント「ブレイキングダウン」(BD)の人気選手だった「ポーランドの刺客」が19日、東京・後楽園ホールでプロボクシングのデビュー戦に臨み、4回TKO負けを喫した。 本名のパヴェウ・ナツキでワタナベジムからデビューし…
1分間最強を決める格闘技イベント「ブレイキングダウン」(BD)の人気選手だった「ポーランドの刺客」が19日、東京・後楽園ホールでプロボクシングのデビュー戦に臨み、4回TKO負けを喫した。
本名のパヴェウ・ナツキでワタナベジムからデビューし、ミドル級4回戦で佐々木革(八王子中屋)に対戦。2回に右オーバーハンドを食らいダウンを奪われると、4回にロープに詰められ連打を浴びたところでレフェリーが試合をストップ。「すごいいい経験になりましたね。自分の弱いところを全部教えてもらった。1分から長いラウンドに転向するっていうことは簡単なことではないと分かっていた。これから何をすればいい、教えてもらった。とりあえずスタミナですね」とデビュー戦を振り返った。
ポーランド生まれの30歳。合気道、柔術、ボクシングなどの格闘技にも取り組み、2019年に来日。22年にBDに初参戦し、「ポーランドの刺客」として7戦4勝3敗の成績を残した。昨年11月、BDを卒業し、プロボクサーに転向することを発表。今年1月17日にプロテストに合格していた。
2023年にポーランドと日本を結びつける専門商社である株式会社TAROHOROを設立し、代表取締役社長を務めている。「日本とポーランドをつなぐこと」を目指しており、「ボクシングも貿易も、そのためのツール。両立することは甘くはないが、個人的な気持ちでいけばボクシングはやり続けたい」。ミドル級で新人王戦にもエントリーしており、再起を目指す。ボクシングでの目標を問われると「限界を知りたい。人生は一つしかないので。ポーランド人として初めての日本王者にもなりたい」と目を輝かせた。
勝った佐々木は、WBOアジアパシフィック・ウエルター級王者の佐々木尽(八王子中屋)の弟。「ブレイキングダウンから来た選手に自分が負けたらボクシングがなめられると思った。絶対に勝たなきゃと思った」と笑顔を見せた。