「カブス-ドジャース」(18日、東京ドーム) ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、いきなり投げる前にピッチコムの異常が発生。ピッチクロック違反で1ボールがとられる嵐の船出となった。それでも5回1失点で勝利投手の権利を手にした。…
「カブス-ドジャース」(18日、東京ドーム)
ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、いきなり投げる前にピッチコムの異常が発生。ピッチクロック違反で1ボールがとられる嵐の船出となった。それでも5回1失点で勝利投手の権利を手にした。
ハップに対した際、いったんプレートを外して異常を訴えた山本。耳元を指さし、ピッチコムの異常を訴えた。それでも球審はピッチクロック違反と判定してボールをコール。出だしでつまずく形となった。
第1球を投じる前にカウント不利な状況からスタートした山本。3ボールとなり、フルカウントまで立て直すも四球でハップを歩かせた。それでも続く鈴木誠也外野手には内角直球でバットをへし折り、最初のアウトを奪った。
続くタッカーとの打席では1ストライク後に球審から目を指さされ注意を受ける場面も。投ゴロに打ち取る間に得点圏へ走者を進めたが、ブッシュは2球で追い込み、絶叫しながら勝負球を投じる場面も。最後は高めの直球で中飛にねじ伏せ、無失点で立ち上がった。最速は157キロを計測した。
二回はショウに対してストライクを先行させ、内角直球で二ゴロ。スワンソンには変化球を捉えられ、初安打となる中前打を許した。クロウアームストロングの二ゴロ間に2イニング連続の得点圏へ。アマヤには右中間を真っ二つに破られ、先制点を失った。それでもベルティを見逃し三振に仕留め、最少失点で切り抜けた。
三回は先頭のハップを内野安打で出塁させた。鈴木を三ゴロに仕留めて、三度、走者は得点圏へ。タッカーを二ゴロに打ち取り2死三塁とすると、4番・ブッシュは全球変化球勝負で二ゴロに斬った。
四回も続投した山本。連続三振で簡単に2死を奪うと、カブスの新星・クロウアームストロングは1球で遊ゴロに仕留め、この試合初めて三者凡退のイニングを作った。直後に打線が大谷翔平投手の安打から一気に試合をひっくり返し、山本の投球が打線に流れを呼んだ。
リードして迎えた五回はアマヤを遊ゴロに打ち取り、ハップの痛烈な打球をキケ・ヘルナンデスが好捕。2球で2死を奪うと、ハップはフルカウントからの直球で見逃し三振に斬った。降板する際にはスキップするような仕草を見せ、スタンドからは大きな拍手が降り注いだ。
ここでお役御免となった山本。ベンチでは大谷と笑みを浮かべながらハイタッチをかわし、肩をもまれるシーンも。チームメートも笑顔で出迎え、好投をたたえていた。
16日に会見した際には今永昇太投手との投げ合いに「特別な試合になる」と強い覚悟を語っていた。メジャー移籍1年目の昨季は、ソウルで開幕シリーズ2戦目に先発。1回5失点のKO降板と悪夢を見た。「失敗から学ぶことは多い。今年は1戦目からとしっかり力を発揮できたら」と意気込んでいた。