◆大相撲 ▽春場所9日目(17日・エディオンアリーナ大阪) 新横綱・豊昇龍は一山本にすくい投げで敗れ、4敗目を喫した。2日連続の金星配給で、新横綱場所で3つ目の配給は1964年春場所の栃ノ海以来で、昭和以降の最多に並んだ。一山本は初金星。 …
◆大相撲 ▽春場所9日目(17日・エディオンアリーナ大阪)
新横綱・豊昇龍は一山本にすくい投げで敗れ、4敗目を喫した。2日連続の金星配給で、新横綱場所で3つ目の配給は1964年春場所の栃ノ海以来で、昭和以降の最多に並んだ。一山本は初金星。
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豊昇龍に問題ありだ。繰り返しになるが、立ち合いの張り差しには疑問が残る。あまりにも安易過ぎる。一山本のもろ手突きも速かったので体に触ることもできなかった。右を深く入れられ、苦し紛れの小手投げで逃げようとしたが、体を寄せられてしまい、すくい投げに敗れた。
自分の相撲を忘れ、簡単に勝ちたいと思って張り差しを選択したのなら、相手を甘く見ていた証拠。横綱として頭で当たるのが恥ずかしいと思っているなら、方向違いのプライドは捨てろ。間違えた横綱の権威と言ってもいいだろう。
先場所は10日目から見違えるような相撲で6連勝。賜杯と綱を手にした。今場所は9日目までに金星3個を配給している。だとすると上位と当たる終盤戦は心配だ。大の里が安定しているだけに、優勝争いにも絡めない。さみしい限りである。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)