広島・常広羽也斗投手(23)が17日、マツダスタジアムでの投手練習に参加し“一発快投”で初の開幕ローテーション入りをつかむと意気込んだ。18日の西武戦(ベルーナ)でオープン戦初先発に臨む。開幕ローテ争いの枠は事実上、残り2枠。首脳陣は今週…

 広島・常広羽也斗投手(23)が17日、マツダスタジアムでの投手練習に参加し“一発快投”で初の開幕ローテーション入りをつかむと意気込んだ。18日の西武戦(ベルーナ)でオープン戦初先発に臨む。開幕ローテ争いの枠は事実上、残り2枠。首脳陣は今週いっぱいを期限に6人を決める方針で、2年目右腕が最初で最後のアピール機会をモノにする。

 マツダスタジアムで汗を流し終えた常広の表情は、どこかひょうひょうとしていた。キャンプから始まったサバイバルも今週が最終章。大事な登板に向け「今やっていることをしっかり出すということと、最少失点で抑えられるように準備するというところですね」とテーマを掲げた。

 今月5、6日に開催された侍ジャパンの強化試合メンバーに選出され、5日の試合では1回無失点だった。そこから1週間後、12日の教育リーグ・オリックス戦では先発で4回2/3を4安打無失点。実戦登板を重ねているものの、オープン戦は今回が初登板になる。

 そのマウンドで好投を披露できれば、プロ入り初の開幕ローテがグッと近づく。球数80球がメドで「あまり深いことは考えずに自分の投球をして、ローテーションをつかめれば一番いいかなと思います」と適度な気合乗りで、西武打線に挑む。

 ローテ争いの現状は森下、床田、大瀬良の3人が当確しており、森も確実視されている。残された2枠を常広、玉村、ドミンゲスで争う構図だ。玉村は19日、ドミンゲスは20日の2軍戦でそれぞれ先発する見込み。菊地原投手コーチは「(ローテ候補の投手は今週の)最終登板で決めるようになっている感じです」と次回登板を“最終テスト”と位置付けた。

 争いを勝ち抜く上で、右腕は「1」にこだわる姿勢を重視した。「トータルで考えると初回の入り。あとは各回の先頭打者をしっかり打ち取って、1アウトにすることで点を取られる確率が低くなると思う」。立ち上がりをリズム良く片付け、イニングの先頭に細心の注意を払いながら打線の流れを寸断していく。

 前回12日の登板でつかんだ好感触も継続する。「前回2軍で投げた時はゾーン内に全ての変化球が集まっていた。いつもそれをすることは難しいですけど、そのイメージを持って投げられたら」と持ち球をちりばめて凡打を積み上げるイメージを膨らませた。

 昨年は春季キャンプからコンディション不良で満足な調整を送れなかった。だが今年は2月から高いパフォーマンスを示し、力強い足取りで3月中旬を迎えた。目指すは2年目の飛躍。結果と内容で新井監督をうならせ、当確ランプをともす。