慣れ親しんだ神宮で快投を披露する。阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が17日、日鉄鋼板SGLスタジアムの室内練習場で投手指名練習に参加し、先発する18日のヤクルトとのオープン戦(神宮)に向けて調整した。強気の投球で攻…
慣れ親しんだ神宮で快投を披露する。阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が17日、日鉄鋼板SGLスタジアムの室内練習場で投手指名練習に参加し、先発する18日のヤクルトとのオープン戦(神宮)に向けて調整した。強気の投球で攻めてアピールすることを宣言。一番の目標とする開幕1軍を手に入れ、その先にある開幕ローテに当確ランプをともす。
パンッ。室内に心地よい音が響く。伊原がブルペンで捕手を立たせたまま7球を投じて傾斜を確認。キャッチボールやダッシュなど一つ一つを丁寧にこなし、開幕に向けて最終局面にさしかかる登板へ入念に準備した。
「どんどん強気に攻める。前回の反省点、カウントを意識してとにかくゼロに抑える」
神宮球場での登板は大商大4年の2022年11月22日の明治神宮大会準決勝・国学院大戦以来、約3年ぶり。1年時からも登板しており、慣れ親しんだ球場だが「思い出はない。神宮では勝ったことない」と話す。それでも「嫌なイメージはない。いつもより力が出るような感じもある。球速面だったり」と相性の良さを感じている。
経験が豊富なだけに分析も十分。「ちょっと高めに浮きやすいので、低めに丁寧に投げることを意識する。ただ、高めを振らせるのも一つの材料」とマウンドの特性を利用した投球も考えている。結果を残して、神宮によりいいイメージを持てれば言うことはない。
開幕まで残り10日。激しいローテ争いは村上が開幕戦、才木が週頭の火曜日を託されており、西勇とビーズリーと門別はほぼ当確。残り1枠を巡ってデュプランティエや及川、富田らと火花を散らしている。一歩も譲れない状況の中、神宮での一戦は大切な登板となる。
これまで先発と中継ぎの両にらみだっただめ、中6日での先発調整は手探りだ。先発登板前日に投球練習を行う投手は少ないが、前日でも「ピッチングしたい」派の左腕はブルペン入り。チームメートや投手コーチの助言を受けて、独自の調整でコンディションを整えた。
入団当初から掲げる「開幕1軍」はもうすぐそこ。「もちろん目指している。ただ、自分のピッチングをするっていうところが今は一番」と目の前に集中する。「とにかくアピールを」。神宮で好投しまずは開幕1軍、そして開幕ローテの当確ランプを点灯させる。