◆プロボクシング ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―同級8位・ユッタポン・トンデイ(5月28日、横浜BUNTAI) WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が、5月28日に横浜BUNTAIで…

◆プロボクシング ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・武居由樹―同級8位・ユッタポン・トンデイ(5月28日、横浜BUNTAI)

 WBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)が、5月28日に横浜BUNTAIでWBO8位・ユッタポン・トンデイ(タイ)と2度目の防衛戦に臨むことが決まった。17日、横浜市内で会見し、「バチッと倒して勝つ」とKO防衛を誓った。

 両者は当初、1月24日に東京・有明アリーナで対戦予定だったが、武居が右肩関節唇損傷で全治4週間と診断され、中止となっていた。「ケガもほぼ完璧に治ってきて、完璧に仕上がってきている。ファンのみなさん、ユッタポン選手を待たせてしまったので、感謝も込めてぶん殴りたいと思ってます」と力強く復活を宣言した。

 2月24日、WBOアジアパシフィック同級王者・那須川天心(帝拳)がプロ6戦目で前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニーを3―0の判定で下した。試合後、武居と天心はリング上で対峙(たいじ)。「必ず戦いましょう、ボクシングルールで」と将来の対戦を約束し、がっちり握手を交わした。昨年5月にモロニーを3―0の判定勝ちで下して世界王座を獲得した武居は「予想通りの試合内容だった。天心くんの気持ちの強さも見れたし、モロニー選手も自分とやった時よりガンガン前に出ていた。いい試合でしたよね」と話した。

 武居はユッタポン戦をクリアすれば、9月頃に予定される次戦はWBO1位のクリスチャン・メディナ・ヒメネス(メキシコ)との指名試合となる見通し。その次に、天心との夢の対決が実現する可能性がある。

 「今回勝って、次もし指名で勝ったとしたら、その次でもいいですよ。天心選手に合わせます。はい、いつでもいいです」

 一方で、天心とは王者同士の王座統一戦として拳を交えたい考えもあるという。 「やるなら全然、それの方が盛り上がるだろうし。いい感じじゃないかと思う。ただ、今回しっかり勝たないとその先はないと思っている。まずは天心君どうこうよりは、今の試合をクリアすることを優先します」

 負傷している期間、バンタム級は、天心以外にも、WBC王者・中谷潤人(M・T)がKO防衛、WBA王座戦では王者・堤聖也(角海老宝石)と挑戦者・比嘉大吾(志成)が激闘を繰り広げた。武居は「バンタム級のトップの人たち盛り上げていて、自分はちょっと出遅れたかな」と感じることもあった。

 「みんないい試合されたじゃないですか。その中で、会場のリング下で見ている自分がなんか悔しくって」

 昨年4月にオープンした横浜BUNTAIでの初のプロボクシング興行で、メインを務める。「メインは初めて。世界戦でのメインは、いつも(井上)尚弥さんにまかせっぱなしだった。今回は自分が目立ってやろうという気持ちと、尚弥さんには観客席でゆっくり見てもらって、横浜は自分に任せてくれという感じです」。プレッシャーも力に変えてメインの大役を果たし、バンタム級の主役に躍り出る。

 戦績は武居が10戦10勝(8KO)、ユッタポンが15戦15勝(9KO)。

 試合はLeminoプレミアムで独占生配信される。