埼玉県熊谷市出身の世界ボクシング機構(WBO)フライ級元王者・木村翔選手(36)が4月に市内で引退試合を開く。「3ラウ…
埼玉県熊谷市出身の世界ボクシング機構(WBO)フライ級元王者・木村翔選手(36)が4月に市内で引退試合を開く。「3ラウンドだが、恥ずかしい試合は見せられない。しっかり仕上げていく」と気合十分だ。
木村選手は2月19日に市役所を訪問し、小林哲也市長に引退と引退試合の開催を報告した。
昨年4月には熊谷市内にボクシングとキックボクシングなどを教えるジム「B Make」を開設し、いまでは約170人が通っている。「群馬県高崎市や茨城県古河市から来てくれる人もいる。(幼稚園の)年少さんもいて、未来のモンスターが集まっている。熊谷に恩返しがしたい」
小林市長はボクシング好きでもあり、「後進をどんどん育てて、熊谷は格闘技もあついぞ、と言われるようにしてほしい」とエールを送った。
木村選手は中学3年のときにボクシングと出合い、本庄北高校1年でインターハイに出場したが、まもなく競技から離れた。20歳で母を亡くし、「自分に何ができるか」と問い直し、もう一度、リングにあがり、ボクシングで名を残すことを決意したという。
2013年、24歳でプロデビュー。4年後にはWBOフライ級のベルトを獲得し、2回の防衛を果たした。19年には別団体の世界戦に挑戦、20年にはアジアボクシング連盟の王者に就いた。
引退試合は4月27日、彩の国くまがやドーム体育館で。前座7試合後に引退試合が組まれている。問い合わせは「B Make」(048・578・4466)。(猪瀬明博)