◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 事前(29日)◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)ジョーダン・スピースが2024年8月のプレーオフシリーズ第1戦「フェデックス…

復帰戦の会見に出席したジョーダン・スピース

◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 事前(29日)◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)

ジョーダン・スピースが2024年8月のプレーオフシリーズ第1戦「フェデックスセントジュード選手権」以来となる復帰を果たす。23年のプライベートラウンド中に左手首を負傷。尺骨神経の損傷と診断された後、回復と再発を繰り返し、昨年8月末に手術に踏み切った。

17年に優勝した舞台を復帰戦に選んだスピースは、開幕前の会見で「『手術から復帰するのに“遅すぎた”という人はいない』と心に刻んでいた。この数週間たくさん準備をして、まだ少し厳しいなと思うところはあるけど、もう万全な状態」と意気込んだ。

術後6週間からパターを握ってリハビリを行った。「8週目あたりまでは本当にうまく打てなくて、11週目ぐらい、つまり11月初旬あたりでチップショット、パッティングが打てるようになった」という。それでリハビリは終わらない。「40~50yd以上を打つとインパクトでかなり痛かった」と12月に入るまで球数を制限した。

左腕を手術した

「(復帰するのに)時間をかけることは大事だったと思う」。右手で左腕の上腕二頭筋の部分を触りながら「この真ん中からギブスで固定した。幸いなことに、肩甲骨とか肩回りのトレーニングは(術後)5、6日目からできた。腕力もリハビリ段階に入れば自然と戻ってくるとは思っていて。姿勢を大事にしたのと、肩の筋力を落とさないようにしたのは本当に良かった」と振り返った。

休養期間は「主に手の軌道を修正した」とスイングを見直す時間にもなったという。最後に優勝したのはツアー13勝目となった22年4月「RBCヘリテージ」だが、「勝てていないというフラストレーションは少ない。自分がやるべきことへの知識は増えたのに、ゴルフができないことでストレスが溜まった。『よし、プレーできるぞ』と思った時に自分の忍耐強さを実感した」。ようやく出られる試合に胸を高鳴らせた。(カリフォルニア州ペブルビーチ/石井操)