子どもたちにパラスポーツに親しんでもらおうと、群馬県職員で車椅子ソフトボール日本代表の大谷颯(はやて)さん(30)が28日、玉村町立上陽小学校で、パラスポーツの体験授業を行った。 同校はインクルーシブ教育のモデル校で、3、4年生が授業を受…
子どもたちにパラスポーツに親しんでもらおうと、群馬県職員で車椅子ソフトボール日本代表の大谷颯(はやて)さん(30)が28日、玉村町立上陽小学校で、パラスポーツの体験授業を行った。
同校はインクルーシブ教育のモデル校で、3、4年生が授業を受けた。大谷さんは、競技用車椅子と普通の車椅子の違いや、ターンの仕方などを説明。子どもたちは1人ずつ車椅子に乗り、鬼ごっこなどをして車椅子の操作を確認した後、全員でリレーに挑戦した。参加した深町花さん(10)は「回るのがちょっと難しかったけれど、とても楽しかった。自分もパラスポーツをやってみたいと思いました」と喜んでいた。
大谷さんは中学3年の時に脊髄(せきずい)梗塞(こうそく)で下半身不随になった。小学校から続けていた野球ができなくなり、長期の入院で学校の成績も落ちて自暴自棄になったこともあったが、周囲の励ましで一念発起し、群馬大に合格。大学4年の時に車椅子ソフトボールに出会ってのめり込み、日本代表に選ばれた。大谷さんは「障害があってもなくても、工夫すれば一緒に楽しめる。この考え方は、パラスポーツ以外でも生かせることが伝わっていたらうれしい」と話していた。(星井麻紀)